研究課題/領域番号 |
16590184
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
早坂 直人 近畿大学, 医学部, 助手 (80368290)
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研究分担者 |
重吉 康史 近畿大学, 医学部, 教授 (20275192)
長野 護 近畿大学, 医学部, 講師 (80155960)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 神経科学 / 脳・神経 / 体内時計 / 遺伝子機能 / ウイルス / 視交叉上核 / 概日リズム / Rgs16 / レンチウイルス / Hmg4 / RNAi / スライスカルチャー / 肝臓 |
研究概要 |
以前我々がGeneChipで単離した発現が概日振動する遺伝子群の機能解析を迅速かつ多角的に遂行するために、以下の方法の開発・至適化とそれによる各遺伝子の機能解析を行ってきた。まず、各候補遺伝子を強制発現あるいは発現抑制するレンチウイルスベクターを作製し、産生した高力価のウイルスを用いてin vitroで機能解析を効率良く行う方法を確立した。次に、脳定位固定装置を用いて、体内時計の中枢である視交叉上核にレンチウイルスを注入し、遺伝子を強制発現(発現抑制)させた個体を作出することに成功した。これは従来の遺伝子導入マウスと異なり、ウイルスを感染させた個体をすぐに解析に使用できるので、複数の候補遺伝子の効率的な機能スクリーニングに適した方法である。我々は更に、脳のスライスに直接効率良くウイルスを感染させることにも成功した。これまで個体や組織に高率に遺伝子を導入することが困難だったことから、その手法の確立の意義は大きい。このような新たな手法の開発により、時計の中枢である視交叉上核での遺伝子操作が短時間で比較的容易に達成できるようになったので、我々は以下のように機能スクリーニングを進めてきた。第一に、視交叉上核で特定の遺伝子を強制発現(発現抑制)させたマウスを作製し、各個体の行動、体温等の概日リズムを測定する。恒暗、恒明条件、光パルスや明暗周期の変化が体内時計に及ぼす影響など細かい解析を行う。第二に、時計遺伝子Per2のプロモーターにluciferaseを連結したレポーターを導入したマウス・ラットから視交叉上核のスライスを作製し、そこにレンチウイルスを感染させて遺伝子を導入することにより、候補遺伝子の概日時計への機能的関与を解析する。更に、同じスライスでMEDシステムを用いた電気活動リズムの測定も可能である。以上の方法で、次々に候補遺伝子の機能スクリーニングを行っており、Rgs16とHmg4の概日時計における役割に関しての論文の発表準備中である。
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