研究課題
基盤研究(C)
内因性のLPA受容体を持たないラット神経芽腫B103細胞に、遺伝子導入によりLPA_1受容体またはLPA_4受容体(別名p2y_9/GPR23)を安定発現させた。この細胞を用いて、LPA_4受容体がLPAに応答して細胞内Ca^<2+>濃度を上昇させること、低分子Gタンパク質であるRhoを介して神経突起の退縮や細胞間接着亢進に起因する形態変化を起こすことを明らかにした。同じくB103細胞に安定発現したLPA_1受容体も神経突起退縮を起こすが、その作用はLPA_4受容体ほど強くなかった。細胞間接着に至っては、LPA_1受容体の活性化に伴う亢進は認められなかった。これらの両受容体の機能の違いは、LPA_4受容体がLPA_1受容体とは対照的に百日咳毒素感受性三量体Gタンパク質G_i/oと共役していないことが一つの原因であろうと考えられた。LPA_1受容体はマウスの神経系において、脳の発生や神経因性疼痛など多岐に渡る機能を果たすことが既に明らかになっていることから、今回の研究成果はLPA_4受容体が個体レベルでも神経系の機能に関与する可能性を強く示唆する。ペプチド抗原をもとにしてマウスLPA_4受容体に対するウサギポリクローナル抗体を作製した。これが実際にLPA_4受容体を認識することは、LPA_4受容体mRNAの発現が高い胎生12日齢マウス胎児の脳を使ったウェスタンブロッティング及び上記のLPA_4受容体を安定発現するB103細胞のフローサイトメーター解析で確認した。LPA_4受容体遺伝子を相同組換えで破壊したES細胞を獲得した。このES細胞から作製したキメラマウスから、LPA_4受容体遺伝子ヘテロ欠損マウスが生まれることをサザンブロットにより確認した。
すべて 2006 2005 2004 その他
すべて 雑誌論文 (34件)
Am. J. Physiol. 290
Am. J. Pathol. (印刷中)
Am.J.Physiol. 290
Am.J.Pathol. (印刷中)
J. Biol. Chem. 280
ページ: 9083-9087
J. Cell Sci. 118
ページ: 1233-1243
J. Immunol. 175
ページ: 1177-1183
J. Clin. Invest. 115
ページ: 2855-2861
Hum. Mol. Genet. 14
ページ: 3113-3128
J. Exp. Med. 202
ページ: 853-863
J.Biol.Chem. 280
J.Cell Sci. 118
J.Immunol. 175
J.Clin.Invest. 115
Hum.Mol.Genet. 14
J.Exp.Med. 202
J. Immunol. 172
ページ: 7095-7102
J.Infect.Dis. 189
ページ: 711-716
J. Cell Sci. 117
ページ: 1567-1576
J. Clin. Invest. 114
ページ: 85-93
Immunity 21
ページ: 561-574
Shock 22
ページ: 543-547
J.Immunol. 172
J.Cell Sci. 117
J.Clin.Invest. 114
Am.J.Pathol. (in press)