研究課題/領域番号 |
16590227
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 筑波大学 (2005) 大阪大学 (2004) |
研究代表者 |
入江 賢児 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (90232628)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ネクチン / アファディン / アネキシンII / カドヘリン / 細胞間接着 / アドヘレンスジャンクショ / タイトジャンクション / Necl-5 / アドヘレンスジャンクション / 細胞接着 / アネキシン |
研究概要 |
細胞間接着は、細胞の増殖・運動・極性形成に密接に関与している。これらの生化学的な分子メカニズムの解明は、細胞の増殖・運動・極性形成さらに個体の発生や維持の制御機構を理解する上で大変重要である。私共は、新しい細胞間接着機構ネクチン-アファディン系を見出し、上皮細胞のアドヘレンスジャンクション(AJ)とタイトジャンクション(TJ)の形成を制御することを明らかにしている。本年度の研究では、ネクチン-アファディン系による細胞間接着の分子機構、および細胞間接着からのシグナリングについて解析し、以下の成果を得た。 (1)ネクチンによるAJおよびTJの形成には、アファディンとアクチン細胞骨格が必須の役割を果たしていた。 (2)AJの形成にカルシウムとリン脂質依存性にアクチン線維を結合するアネキシンII-S100A10複合体が関与していた。 (3)アネキシンIIをノックダウンした細胞では、TJはカドヘリンによる細胞間接着形成なしに形成された。このTJの形成にはネクチン-アファディン系は必須であった。 (4)ボルボールエステル処理によりカドヘリン-カテニン複合体がネクチンの接着部位にリクルートされた。 (5)細胞運動促進因子Necl-5の発現はRas-MAPキナーゼ系によって制御されていた。 (6)ネクチン-3とNecl-5の接着は、c-Src、低分子量Gタンパク質Rapl、GDP/GTP交換因子FRG、Vav2を介して、低分子量Gタンパク質Cdc42とRacを活性化した。 (7)ネクチン-1とネクチン-3の接着が毛様体の形成に必須の役割を果たしていた。 このように本年度は、細胞間接着機構ネクチン-アファディン系による細胞間接着の形成機構、細胞間接着からのシグナリングについて、当初の計画以上の成果をあげることができた。
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