研究課題/領域番号 |
16590285
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
岩政 輝男 琉球大学, 医学部, 教授 (10110842)
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研究分担者 |
金城 貴夫 琉球大学, 医学部, 助教授 (30284962)
森 直樹 琉球大学, 大学院医学研究科, 教授 (10220013)
砂川 元 琉球大学, 医学部, 教授 (30112452)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ミスマッチ修復遺伝子 / HPV / EBV / 頭頚部癌 / 肺癌 / 重複癌 / 扁平上皮癌 |
研究概要 |
材料:74例の頭頚部重複癌について検討した。患者の内訳は、男67例、女7例、年齢は70歳以上であった。このうち、重複癌の一方が扁平上皮癌であるものが60例であった。また、扁平上皮癌は口腔、食道、喉頭癌や肺癌が重複し、一方が上皮内癌であるものも5例見られた。扁平上皮癌以外には、悪性リンパ腫や胃や腸の腺癌が見られた。 ウイルス感染:扁平上皮癌にはHPV及びEBVの感染が70%の症例に見られた。EBVはA型以外にB型も約30%に認められた。悪性リンパ腫には成人T細胞白血病も3例見られ、HTLV-1が認められた。 ミスマッチ修復遺伝子:hMSH, hMLH, hPMSには変異は認められなかった。これらミスマッチ修復遺伝子のメチル化の及ぼす影響の検討が今後必要である。その他の癌遺伝子、p53の変異を11例認めた。HTLV-1感染細胞についてはNF-κBの関与についても検討した。さらに、AP-1やJunDの役割についても検討した。HTLV-1感染細胞の癌化機構やアポトーシスからの回避と腫瘍化した細胞の長寿命化について検討した。P53遣伝子の変化も少数例では見られた。 結論:沖縄の頭頚部重複癌にはHPVやEBVの感染が認められる高分化扁平上皮癌が多く見られ、高齢者(70歳以上)で男性が約90%を占めていた。さらに、そのほとんどは喫煙者であった。しかし、ミスマッチ修復遺伝子の変化は認められなかった。遺伝子のメチル化の及ぼす影響の検討が今後必要である。
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