研究課題
基盤研究(C)
1.胃がんは、MUC5AC(腺窩上皮粘液)やMUC6(幽門腺粘液)を発現する胃型、MUC2(腸杯細胞粘液)やvillin(吸収上皮刷子縁)に陽性となる腸型、両者を発現する胃腸混合型、あるいは特定の分化マーカーを発現しないヌル型に分類された。2.ヒト及びスナネズミを用いた解析から、Helicobacter pylori(H.pylori)の感染に伴って、胃本来の上皮が、次第に腸型形質を獲得し、腸上皮化生が進展するのと同様に、胃がんも腸型にシフトすることを明らかにした。この分化の方向性を規定する転写因子を検討した結果、Sox2が胃型、特にMUC5ACの発現と相関し、一方、Cdxl、2は、MUC2やvillinの発現と関連が見られた。3.胃がんの形質発現と遺伝子変異との関連を検討した結果、ヒト胃がんの17%程度でMutL homologue 1の発現低下があり、microsatellite instability(+)と判定され、MUC5AC陽性の胃型形質と相関した。4.大腸がんでは、Wnt経路の活性化が高頻度に見られることが知られており、胃がんにおいて、胃型・腸型の形質発現とβ-cateninおよび、Adenomatous polyposis coli(APC)遺伝子の変異を検討した。その結果、腸型形質の発現とβ-catenin遺伝子変異に有意な相関があった(P<0.05)。また、同じ腫瘍内で様々な遺伝子変異を有する箇所があり、progressionの過程におけるWnt経路の活性化が示された。5.腸上皮化生は、大腸型・小腸型に分類され、前者が胃がん発症のリスクファクターであるとの報告もある。そこで、腸上皮化生及び胃がんにおける大腸特異的なcarbonic anhydrase 1と小腸特異的なsucraseの遺伝子及びタンパクの発現を検討した結果、大腸形質は稀であることが示された。
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