研究課題/領域番号 |
16590339
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
寄生虫学(含衛生動物学)
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
福本 宗嗣 鳥取大学, 医学部, 教授 (60111126)
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研究分担者 |
三浦 憲豊 鳥取大学, 医学部, 助手 (10335507)
平井 和光 国立大学法人鳥取大学, 医学部, 教授 (20093940)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | マンソン裂頭条虫 / マクロファージ / ケモカイン / 免疫抑制遺伝子 / TNF-α / IL-1β / COX-2 / 免疫抑制因子 / 樹状細胞 / ヘルパーT細胞1型 / IL-12 / インターフェロン-γ / LPS / マンソン裂頭条虫擬充尾虫 / CXCL10 / IP-10 / IFN-γ / ISRE / IFN-β / NF-κB |
研究概要 |
マンソン裂頭条虫擬充尾虫(幼虫)のexcretory/secretory products(ES)中の免疫抑制因子が、CXCL10/IP-10ケモカインの遺伝子発現を抑制することを見出し、この遺伝子発現抑制の機序について検討した。ESはLPS活性化マクロファージのIFN-βの産生を抑制し、ISREを用いたゲルシフトアッセイでは、LPS刺激またはIFN-γ刺激による転写因子の結合を抑制した。また、LPS刺激の場合のNF-κBの核への移行はESによって抑制されていなかったが、Re1Aの転写活性化ドメインの転写活性は阻害された。 次に、ES物質の樹状細胞に及ぼす影響を検討した。マウス骨髄細胞より得た樹状細胞をES物質で前処理すると、LPS刺激時のIL-12p40や炎症性サイトカインであるTNF-αとIL-1βの遺伝子発現及びIL-12p40の産生が抑制された。また、ES前処理によって樹状細胞の共刺激分子CD80,CD86の遺伝子発現も抑制された。さらに、骨髄由来樹状細胞とアロT cellを共培養し、培養上清中のIFN-γ量を検討すると、ES物質処理樹状細胞と共培養した群は、未処理樹状細胞と共培養した群よりもIFN-γ産生が低かった。以上の結果から、ES物質は抗炎症作用だけでなく、Th1分化の抑制に関与していると推察された。 マンソン裂頭条虫のESから130kDaの免疫抑制因子(ES130)が得られた。このES130は、LPS活性化マクロファージ細胞株RAW264やマウス腹腔マクロファージのNO産生を抑制し、RANTES,MIP-2,KCの3ケモカインとCOX-2,TNF-α,IL-1βの遺伝子発現を抑制した。ES130はこれらの遺伝子発現を抑制し、炎症や免疫反応を阻害すると推察された。
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