研究課題/領域番号 |
16590380
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
丸尾 聖爾 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (70292018)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | EBウイルス / Bリンパ球不死化 / EBNA3A / RBP-Jκ / p16^<INK4A> |
研究概要 |
Epstein-Barrウイルス(EBウイルス)は正常Bリンパ球をLCLと呼ばれる不死化細胞に変換する活性をもち、ウイルスの核蛋白質EBNA3AはBリンパ球不死化に必須である。Bリンパ球不死化におけるEBNA3Aの作用機序を明らかにするため、EBNA3Aの発現をオン・オフできるLCLを作製した。このコンディショナルEBNA3A LCLはEBNA3Aオンの状態では増殖することができるが、EBNA3AをオフにするとLCLの増殖は停止した。 EBNA3AはDNA結合蛋白質RBP-Jκと結合することが知られている。免疫沈降法を用いた解析から、EBNA3Aのアミノ酸170〜240の領域がRBP-Jκとの結合に必須であることを明らかにした。また、EBNA3AはウイルスのCpプロモーターの活性をRBP-Jκ依存的に抑制することも知られている。レポーターアッセイを用いた解析から、EBNA3Aのアミノ酸300〜386の領域がCpプロモーターの抑制に重要であることも明らかにした。さらに、コンディショナルEBNA3A LCLを用いた相補アッセイを行い、RBP-Jκとの結合に必須の領域、RBP-Jκ依存的Cpプロモーター活性の抑制に必須の領域はどちらもLCLの増殖維持に必要であることを明らかにした。すなわち、EBNA3AはDNA結合蛋白質RBP-Jκと結合して転写調節因子として機能することによりLCLの増殖に寄与することが示唆された。 続いて、EBNA3Aにより発現誘導あるいは発現抑制される宿主遺伝子の同定を行った。コンディショナルEBNA3A LCLをEBNA3Aオンあるいはオフの状態で培養してRNAを単離し、宿主遺伝子発現プロファイリングを比較解析した。その結果、EBNA3Aにより発現誘導される宿主遺伝子13個、EBNA3Aにより発現が抑制される宿主遺伝子を41個を同定した。
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