研究課題/領域番号 |
16590401
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
新蔵 礼子 京都大学, 医学研究科, 寄付講座講師 (50362471)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 抗体 / AID / クラススイッチ / 体細胞突然変異 / B細胞免疫応答 |
研究概要 |
抗体遺伝子のクラススイッチ(CSR)と体細胞突然変異(SHM)に必須の因子としてactivation-induced cytidine deaminase(AID)が単離されたが、いまだ分子レベルでの機序は明らかではない。SHMは抗体遺伝子の可変領域を標的としたDNA塩基置換であり、CSRは抗体遺伝子の定常領域のDNA配列を標的として、DNA2本鎖切断とその断端の結合による反応である。我々は、C末AID変異体により特異的にCSRだけが障害されることをすでに報告した。さらに、昨年度、研究代表者は、N末AID変異体がSHMだけを特異的に障害することを見つけた。これらの変異はAIDの活性中心と考えられているcytidine deaminase motifには存在しないことから、N末あるいはC末にそれぞれ特異的に結合するcofactorが存在し、変異により各cofactorがAIDに結合できず、CSRあるいはSHMが障害されると予想される。つまり、可変領域を標的とするSHMにはN末に結合するcofactor、定常領域を標的とするCSRにはC末に結合するcofactorがそれぞれ必要で、cofactorを介してCSRとSHMという二つの反応が、標的遺伝子特異的に制御されているのではないかと推察された。 現在、C末AID変異体およびN末AID変異体のノックインマウスを作製中で、今後in vivoにおけるこれらのAID変異体の機能を解析したい。 また、現在大きな論争となっているAIDのtargetはDNAかRNAか、という疑問に答えるために、野生型AIDとAID変異体の蛋白を精製して、DNAあるいはRNAに対するcytidine deaminase活性を測定するための実験系を構築中である。
|