研究課題/領域番号 |
16590412
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
八木 淳二 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70182300)
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研究分担者 |
内山 竹彦 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00050550)
今西 健一 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (20132920)
有村 裕 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10281677)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 補助刺激シグナル / 補助刺激シグナル受容体 / ICOS / STAT5 / ヘルパーT細胞分化 / IL-2 / IL-4 / Co-stimulation / Th cell differentiation / LAT |
研究概要 |
平成16年度は、ICOS補助刺激のシグナル伝達経路を解析し、抗ICOS抗体は、抗CD3抗体の非存在下で単独刺激しても様々な細胞内シグナルが入ることを観察した。一方、抗CD28抗体の単独刺激ではシグナルが入らなかった。レトロウイルスを用いてICOSとCD28をB細胞株WEHI-231に導入しても同じ効果が観察された。抗ICOS単独刺激では、約38kDaの分子のチロシンリン酸化が認められ、この分子は、免疫沈降の結果からアダプター分子LATであることが示唆された。抗CD3抗体存在下でそのリン酸化レベルは増強した。さらに、ショ糖密度勾配遠心の結果から、ICOSとCD28はともに細胞膜のラフト画分の外に局在していたが、ICOS、CD28とLATとの距離および位置関係に明確な差違は認められなかった。以上の結果から、ICOSは、LATを介して幅広いシグナルを送り、多様な機能を発揮している可能性が示唆された。 平成17本年度は、IL-2、IL-4およびIL-4により発現が誘導されるICOSからなるTh2分化経路の解明を目指し、BALB/cとB6の違いについて解析をした。BALB/cナイーブCD4^+T細胞がin vitro一次刺激で産生するIL-4量は、B6と比較し10倍以上高い。抗体による中和からこのIL-4産生は、IL-2による制御を受けることを認めた。ナイーブCD4^+T細胞に一次刺激を加え、活性化させた後、IL-2ないしIL-4を添加しレセプター下流のシグナル伝達分子を解析したところ、両サイトカインの添加において、BALB-c細胞は、B6と比較し、チロシンリン酸化STAT5が高発現であった。BALB-cバックグランドのSTAT5^<-/->マウスナイーブCD4^+T細胞一次刺激で産生するIL-4は、B6と比較しさらに少量であり、また、B6ナイーブCD4^+T細胞一次刺激時にレトロウイルス感染によって活性型STAT5Aないし活性型STAT5Bを強制発現させると、Th2への偏向を促進した。以上の結果から、ナイーブCD4^+T細胞のSTAT5活性化のレベルが遺伝的背景によって制御され、マウス系統間のTh分化の方向性に影響を与えていることが示唆された。
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