研究課題/領域番号 |
16590413
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
中野 直子 東京理科大学, 生命科学研究所, 助教授 (90222166)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | レギュラトリーT細胞 / Foxp3 / 分化決定 |
研究概要 |
1.レギュラトリーT細胞は胸腺で通常のCD4+T細胞とは異なった系列のT細胞として分化する。転写制御因子であるFoxp3の発現がレギュラトリーT細胞の分化決定因子であるが、未熟な胸腺細胞の集団から通常のT細胞に分化する細胞と、Foxp3が発現しレギュラトリーT細胞へ分化するものとの振り分けは何によってなされるのか不明な点が多い。T細胞レセプターによって適度なアフィニティーで認識される抗原とそのT細胞レセプターの両方を発現するトランスジェニックマウスの胸腺において、胸腺細胞のあるものは発現させた抗原を認識しネガティブセレクションによって除去されるが、かなりの割合の細胞がFoxp3を発現するCD4+CD25+レギュラトリーT細胞へと分化する。一方、T細胞レセプターのみのトランスジェニックマウスでは、その認識する抗原を持たないため胸腺細胞のネガティブセレクションもレギュラトリーT細胞への分化もおこらない。これらのマウスの胸腺細胞中、胸腺細胞の選択が行われるダブルポジティブ胸腺細胞からCD4+胸腺細胞を集め転写因子の発現を比較した。T細胞分化に必須であるGATA3,胸腺細胞の選択のレギュレーターであることが示唆されているTOXの発現は両者の胸腺細胞で発現レベルに差が認められなかった。CD4胸腺細胞分化に関わっているc-Kroxの発現は通常のポジティブセレクションを受ける細胞では高かったがレギュラトリーT細胞分化がおこる胸腺細胞では発現が殆ど認められなかった。Foxp3の発現はレギュラトリーT細胞へ分化がおこる胸腺細胞でのみ認められた。そこで、レギュラトリーT細胞への分化が誘導される胸腺細胞とレギュラトリー細胞への分化が起こらない胸腺細胞を用い、PCRを用いたcDNAサブトラクションを行いレギュラトリーT細胞分化がおきる胸腺細胞でのみ発現している遺伝子を単離した。これらの中からレギュラトリーT細胞分化に関わる遺伝子を現在探索している。2.TGF-β1はレギュラトリーT細胞がFoxp3の発現維持に必要である。レギュラトリーT細胞におけるTGF-β1の発現にNFATの活性化が重要であることがわかった。
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