研究課題/領域番号 |
16590441
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
長尾 桓 (2006) 東京医科大学, 医学部, 教授 (90143487)
岩堀 徹 (2004-2005) 東京医科大学, 医学部, 講師 (00366105)
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研究分担者 |
鈴木 哲朗 国立感染症研究所, ウイルス2部, 主任研究員 (00250184)
松野 直徒 東京医科大学, 医学部, 助教授 (00231598)
長尾 桓 東京医科大学, 医学部, 教授 (90143487)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ラジアルフロー型バイオ人工 / CYP3A4 / アンモニア代謝 / αフェトプロテイン / CYP27 / 尿細管細胞 / 尿素サイクル酵素 / 肝腎症候群 / ラジアルフロー型バイオ人工肝臓 / ラジアルフロー型バイオリアクター / 薬物代謝 / 転写因子 / 尿素サイクル / 肝臓特異的遺伝子 / alphafetoprotein / PXR / RKRα / ER6 / FLC細胞 / HepG2細胞 / 3A4-HepG2細胞 / CYP2D6 |
研究概要 |
一貫してラジアルフロー型バイオ人工肝臓(RFB)を用いて一連の研究を行ってきた。本システムによって薬物代謝酵素CYP3A4の発現が著明に亢進した。しかし、これまで使用している細胞はFLC細胞でCYP3A4発現が見られる高機能型肝細胞株である。他のHepG2やHuH7等でもCYP3A4の発現が確認され、これらの細胞もRFB培養を行ったところ、CYP3A4のmRNA発現が亢進した。さらに、新たにHepG2にグルタミン合成酵素(GS)とCYP3A4を強制発現させたGS3A4-HepG2細胞を入手して検討を行った結果、RFB培養にてアンモニア代謝が効率良く行なわれることが確認された。 また、各種肝細胞株を用いた検討の結果、倍加時間の24時間以内と短い細胞が、RFBに培養可能ということも判明した。倍加時間が長い場合、培養担体に付着する前に流れ去っていくことが予想された。この結果は2005年度再生医療学会にて報告した。一方、CYP3A4以外の酵素であるCYP1A1,2D6、2A6、2C9、2C19についても検討を行った結果、RFB培養後上記酵素のうち2D6に発現の差異が認められた。1A1については発現がみられず、癌原性にかかわる酵素誘導はかからなかった。一方、関連がある他の肝臓特異的遺伝子発現を検討したところ、尿素サイクル酵素のうちarginosuccinate lyase、carbamoyl-p-synthetase、argininosuccinate synthetaseの3酵素発現がRFB培養にて著明に亢進し、alphafetoprotein (AFP)の発現は抑制された。また、培養上清中のAFP濃度は著明に抑制された。 さらに、人工肝臓研究において、肝腎症候群への臨床応用を想定し、このRFBモデルにおいて腎臓系細胞の培養も試みた。その中でも尿細管細胞の培養を行なったところ、効率良く培養することが可能であった。そして、ビタミンD代謝酵素であるCYP27の発現が亢進したことと、高糖低酸素環境培養において細胞外マトリックスの発現が亢進し、高糖かつ虚血が急性腎不全等の関与の可能性を示唆する結果を得た。この結果は2005年度再生医療学会、2006年度東京医科大学総会で報告し、2006年度東京医科大学奨学金を当教室の城島が取得、東京医科大学雑誌に掲載された。
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