研究課題/領域番号 |
16590507
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 石川県立看護大学 |
研究代表者 |
大木 秀一 石川県立看護大学, 看護学部, 助教授 (00303404)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 双生児 / レジストリー / データベース / 多胎児家庭 / コホート / 疫学 / population-based / 育児支援 / 多胎児家族 / 代表性 / バイアス / 人口動態統計 / 個人情報保護 / 選択バイアス |
研究概要 |
わが国でシステマティックな大規模双生児登録の構築基盤を整備することを目的に、日本の実状に合致し今後応用可能なものを多角的に模索して、双生児登録の実現可能性の科学的評価を行った。 まず構築の背景として、人口動態統計による母集団の把握と双生児同定方法の検討を行った。諸外国と異なり遺伝疫学研究を前面に押し出した「研究のための構築」は困難であり、研究者・多胎児家庭の双方向参加型の構築が肝要であると考えられた。 次いで、国内外の情報・文献収集を詳細に行い、諸外国におけるツインレジストリーの動向、不妊治療による多胎出産、多胎児を取り巻く社会的・心理的な環境、多胎児家庭支援や多胎児育児サポートなど様々な観点からpopulation-based twin registryに関する具体的な戦略の検討を行った。その上で多胎児出産に伴う公衆衛生学的な課題を整理し構築への可能性を明らかにした。 予備的双生児登録の設立準備として、行政での多胎児育児支援についての実態調査を行った。また、これまでの調査研究の結果を養育者・育児支援者向けにリーフレットとして配布し、組織的な多胎児育児支援の必要性、レジストリー構築へ向けての協力要請を行った。研究期間中に石川県で全県的な多胎ネットワークを構築し、現在も規模の拡張・充実を進めている。他県でも同様な活動が展開し始めたことから、今後はネットワーク相互で連携を取り、全国的な双生児登録への拡張が期待される。 これまでにはツインレジストリー(研究のための多胎児登録)の構築と多胎児家庭の育児支援を両立させると言う考え方自体が存在しなかった。両者を念頭に入れれば双方にとって大きなメリットになる。少なくとも小児期において育児支援を包括することは、コストパフォーマンスがよく、長期的なpopulation-basedツインレジストリーの構築を可能にする有力な方法の一つであると結論できる。
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