研究課題/領域番号 |
16590513
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 浜松医科大学 (2006) 自治医科大学 (2004-2005) |
研究代表者 |
尾島 俊之 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50275674)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | エンパワーメント / 市町村 / 保健活動 / 疫学 |
研究概要 |
初年度は、エンパワーメントに関する先行研究について、情報収集、レビューを行い、我が国の市町村における地域保健活動を念頭においた場合の、エンパワーメントの構成概念規定を行った。2年次は、市町村における地域保健活動のエンパワーメントについて、記述疫学的に現状を把握し、また、エンパワーメントについての構成概念妥当性の検討を行った。全国の市町村の記述疫学像として、職員のアイディアの活用を十分に行っている市町村は13.0%、住民のアイディアの活用を十分に行っている市町村は8.8%、保健センター職員または保健師が予算編成によく関わっている市町村は70.4%、地域の組織の活性化のための活動をよく行っている市町村は22.0%などであった。主観的、総括的エンパワーメント度は、高いまたはやや高い市町村は28.5%であった。主観的エンパワーメント度が高い市町村ほど、地域保健・老人保健事業報告により把握される高血圧割合(中等度以上)、また喫煙率が低いなどの結果であった。3年次は、基準関連妥当性の検討を行った。市町村保健活動の主観的エンパワーメント度と種々の活動成果との人口および人口当たり保健師数を調整したオッズ比(95%信頼区間)は、乳幼児健診は信頼できて安心1.35(1.07-1.71)、妊娠前および妊娠中に喫煙しないこと1.72(1.24-2.38)で有意に高い結果であった。また個々のエンパワーメントの要素と主観的エンパワーメント度とのオッズ比は、保健計画策定やその他市町村の保健活動のあり方を考える上での地域の組織の協力2.21(1.64-2.98)、地域の健康問題についての市町村長への説明2.18(1.69-2.82)などと有意に高い結果となった。本研究により、市町村における地域保健活動のエンパワーメントと保健活動成果に一定の関連があることが明らかとなった。
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