研究課題/領域番号 |
16590528
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 九州保健福祉大学 |
研究代表者 |
三浦 宏子 九州保健福祉大学, 保健科学部, 教授 (10183625)
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研究分担者 |
苅安 誠 九州保健福祉大学, 保健科学部, 助教授 (00320490)
山崎 きよ子 九州保健福祉大学, 社会福祉学部, 助教授 (20331150)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 要介護高齢者 / 摂食・嚥下障害 / ケアアセスメント / スクリーニング評価 / 口腔ケア / 日常生活機能 / 介護負担感 / 介護予防 / 在宅要介護高齢者 |
研究概要 |
在宅要介護高齢者の摂食・嚥下障害の発現状況については、適切な評価法がないことより、その詳細が明らかになっていない。そこで、本研究では、在宅要介護高齢者誤嚥リスク評価尺度(Dysphagia Risk Assessment for the Community-dwellingElderly : DRACE)を開発した。 まず、在宅要介護高齢者85名を対象に、先行研究を参考して初期設定した摂食・嚥下障害関連症状18項目について、その発現状況を3段階の順序尺度を用いて調べた。今回、因子分析を行い、新しい評価法開発のための因子抽出と評価項目選択を行った。その結果、4つの因子が抽出され、第一因子からは6項目、第二因子からは3項目、第三因子からは1項目、第4因子からは1項目、合計11項目を選択し、DRACEの評価項目とした。DRACEの内的整合性を示すクロンバックα係数は0.84であり、十分な信頼性を有していた。また、既存の臨床的摂食・嚥下障害検査法である水飲みテストと反復唾液嚥下テストとDRACEの関連性を調べたところ、両者の問には有意な関連性があり、十分は併存的妥当性を有することが示された。また、DRACEから求めた誤嚥リスク値は、日常生活機能ならびに口臭の原因である口腔内気体中の硫化水素濃度を有意な関連性が認められた。一方、誤嚥性肺炎の予防に効果があると言われている口腔ケアの実施状況とDRACEスコアとの問には、有意な関連性は認められず、誤嚥リスクに見合った口腔ケアは十分になされていないことがわかった。 これらの結果より、本研究で開発されたDRACEは、在宅要介護高齢者の誤嚥リスクを評価するための十分な妥当性、信頼性ならびに簡便性を有する評価スケールであると考えられた。
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