研究課題/領域番号 |
16590643
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
伊達 孝保 金沢医科大学, 医学部, 教授 (50019676)
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研究分担者 |
川原 弘 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (10177727)
松井 理 金沢医科大学, 医学部, 助手 (60288272)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | RNA干渉(RNAi) / 二本鎖RNA(dsRNA) / PKR / コアタンパク質 / C型肝炎ウイルス(HCV) / 日本脳炎ウイルス / HepG2細胞 / eIF2α / dsRNA依存性プロテインキナーゼ / cIF2-α / HCV / リン酸化 / Coreタンパク質 / RNA干渉(siRNA) / RNA / アポトーシス / NS3 / タンパク質合成 |
研究概要 |
1)組換え体二本鎖(ds)RNA活性化プロテインキナーゼ(PKR)を作成し、RNA結合とPKRの活性化の関係を調べた。PKRを活性化できる最小の長さは31bpであった。 2)RNA干渉に用いられる21bp程度のdsRNAはin vitroにおいてPKRに結合するものの、PKRを活性化しない。さらに過剰の短鎖dsRNAは、長鎖dsRNAによるPKRの活性化を阻害した。 3)HepG2細胞に21bpのsiRNAを作るshRNA(ヒト細胞内に標的mRNAはない)発現プラスミドを導入すると、PKRの活性化はempty vector導入細胞に比べ、著しく阻害されていた。 4)この短鎖dsRNAによるPKRの活性化抑制に呼応して、PKRの標的蛋白質、哺乳動物翻訳因子サブユニットeIF2-αのリン酸化が優位に低下していた。その結果、eIF2-αが活性化し、ルシフェラーゼの発現量でみたタンパク質合成量は増加していた。 5)HCVのモデルウイルスとして日本脳炎ウイルス(JEV)の増殖に及ぼすshRNA発現の影響をみた。shRNA発現細胞でも、PKRの抑制は起こらず、コントロール細胞と同様、むしろPKRの活性化促進が見られた。eIF2-αのリン酸化レベル、JEVのエンベロープ蛋白質の発現もコントロールと同程度であったことから、致死的な条件では短鎖dsRNAのPKR活性阻害は起きないのかもしれない。 6)HCVのコア蛋白質はdsRNAに強く結合し、in vitroではPKRの活性を抑制する。コア蛋白質のsiRNA効果を調べたところ、他のHcvのRNA結合蛋白質であるNS3やNS5Aと比較したところRNA干渉をやや強める傾向が見られた。しかし、コア蛋白質の毒性があまりに強く、明確な結論を得ることはできなかった。
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