研究課題
基盤研究(C)
Toll like receptor-2ノックアウト(TLR2-KO)マウスおよび野生型(WT)マウスにドキソルビシンを腹腔内に投与した。心臓を摘出し、心筋でのサイトカイン産生やアポトーシスの程度の差異についてTLR2-KOとWTマウスで比較した。TLR2-KO群の心筋組織では、有意にtumor necrosis factor (TNF)-αおよびinterleukin (IL)-6といったサイトカインの産生が抑制されていた。転写因子NF-kBの活性は、TRL2-KO群で抑制された。また、TLR2-KO群ではドキソルビシン投与後のcaspase-3活性は低く、TUNEL染色陽性細胞数は少なく、アポトーシスは抑制された。そしてWTマウスで認められたドキソルビシン投与後の心機能低下と左室拡大は、TLR2-KOマウスでは抑制された。次にTLR2-KOとWTマウスの大腿動脈をポリエチレンチューブで覆い、糸でチューブを固定した。術後2週および4週に大腿動脈を摘出たところ、TLR2-KOマウスで内膜/中膜比が低下していた。大腿動脈壁のIL-1β、IL-6、TNF-α、monocyte chemoatractant protein-1のmRNA発現をRT-PCR法を用いて検討した。TLR2-KOマウスの血管では、内膜増殖抑制に伴い、IL-1β、IL-6、TNF-α、MCP1の発現がWTマウスに比し抑制されていた。以上の結果から、TLR-2が反応性の炎症性サイトカイン、ケモカインの遺伝子発現を制御することで、内膜増殖を抑制したことが明らかになった。これまでの本研究の結果から、TLR-2を介する自然免疫は感染防御のみならず、心血管のリモデリングに関与することが示唆された。
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