研究課題/領域番号 |
16590695
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
平野 真弓 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (80336031)
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研究分担者 |
平野 勝也 九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (80291516)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 血管内皮細胞 / 細胞間接触 / KIP^1遺伝子 / 転写活性 / 低分子量G蛋白質 / Rac1 / Kip1遺伝子 / アポトーシス |
研究概要 |
内皮細胞は、細胞間接触により増殖を停止し機能分化する。この細胞間接触による増殖停止の際にp27^<Kip1>遺伝子の転写が亢進し、p27^<Kip1>蛋白質の発現が増加する。 本研究では、細胞間接触によるp27^<Kip1>遺伝子の転写活性化に関わるシグナル伝達網を明らかにすることを目的とした。 1.p27^<Kip1>遺伝子のプロモーター領域を組み込んだレポータープラスミドをウシ大動脈内皮細胞に導入し、プロモーター活性を解析した。内皮細胞同士の細胞間接触形成を誘導するとp27^<Kip1>遺伝子のプロモーター活性が増加した。一方、内皮細胞とHeLa細胞との異種の細胞間接触を誘導するとプロモーター活性が増加はわずかであった。 2.内皮細胞間接触形成に伴い、低分子量G蛋白質のGTP結合型Rac1(活性化型)が増加した。 3.p21活性化キナーゼ(PAK1)のRac1/Cdc42結合領域を細胞侵入性ペプチドとの融合蛋白質(TATHA-PBD)として内皮細胞に導入し、Rac1のシグナル伝達を阻害した。TATHA-PBDは、細胞間接触による転写活性の上昇とmRNAの発現増加を有意に抑制した。 4.p27^<Kip1>遺伝子のプロモーター領域を解析すると、翻訳開始点の上流573-620の領域が細胞間接触形成およびRac1に反応する領域であることを明らかにした。 以上の結果から、血管内皮細胞の細胞間接触によるp27^<Kip1>遺伝子の転写亢進には、Rac1の活性化が重要な役割を果たすこと、ならびに細胞間接触形成およびRac1に反応する領域は翻訳開始点の上流573-620bpであることが明らかとなった。
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