研究課題/領域番号 |
16590765
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
臼杵 二郎 日本医科大学, 医学部, 講師 (80318477)
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研究分担者 |
吾妻 安良太 日本医科大学, 医学部, 助教授 (10184194)
青山 昭徳 日本医科大学, 医学部, 講師 (60089688)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | TGF-β / Smad / 線維芽細胞 / コラーゲン / α-平滑筋アクチン / タンパク導入 / 肺線維症 |
研究概要 |
本研究の目的は、TGF-βの主要シグナル系であるSmadタンパクを細胞内へ直接導入することにより線維芽細胞の機能の変化を解析し、肺線維症の治療への新たな臨床応用の可能性を探ることである。まず、マウス肺線維芽細胞株(MLg)を用い、TGF-β1刺激下にSmad系、I型コラーゲン、α-平滑筋アクチン(ASMA)の変化を検討した。TGF-β1刺激により、Smadシグナルが活性化し、I型コラーゲン発現が誘導されるのを確認した。これにより、I型コラーゲンがSmadタンパク導入細胞において、その機能を評価するマーカーとして適していると考えられた。一方、TGF-β1刺激によりASMAの発現量は変化せず、この細胞においてASMAはconstitutionalに存在していることがわかった。しかし形態学的には、ASMA陽性filamentがTGF-β1刺激後早期にみられ、細胞形態も筋線維芽細胞様に変化を示した。即ち、TGF-βにより、ASMA発現量の変化なしに筋線維芽細胞が誘導されたと考えられた。 次に、ヒト胎児肺線維芽細胞株(HFL-1)を対象とし、ヒトSmadタンパクを導入の実験を行った。担体としてChariot^<TM>を用い、同細胞におけるタンパク導入の効率を陽性コントロールであるβ-galactosidaseにより検討し、実験条件の設定を行った。この条件下でヒト遺伝子組み換えSmad2を細胞内に導入した。導入細胞から抽出したタンパクを解析したところ、Smad2の著明な増加をみたが、リン酸化Smad2やI型コラーゲンの発現に変化はみられなかった。本研究により、Smadタンパクが比較的容易に細胞内に導入できることが明らかとなった。 今後は、導入Smadタンパクが細胞内で機能し得るかを、実験条件の再検討や転写活性、mRNAレベルでの解析などを通じ、更に研究する予定である。
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