研究課題/領域番号 |
16590839
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
伊藤 仁一 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (60167260)
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研究分担者 |
横山 信治 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10142192)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | アストロサイト / apoE / コレステロール / FGF-1 / ストレス / プロブコール / HDL / オートクリン |
研究概要 |
アストロサイトはapolipoprotein E(apoE)をコレステロールとともに分泌してコレステロール高含有のHDLを新生し、脳内コレステロール供給の中心的役割をもっと考えられる.我々はapoE-KOマウスおよびwild-typeマウスを用いて、アストロサイトによって産生されるapoE/HDLの脳損傷に対する防御作用を検討した. 液体窒素を用いた脳損傷実験により、wild mouse脳において、損傷2日後にアストロサイトによるFGF-1とapoEの産生が認められた.FGF-1産生はapoEのそれに先行することがわかった.apoE-KO mouse脳においても損傷後FGF-1産生は認められたが、apoE産生は無く、損傷治癒もwild mouseに比べ遅延した.これらの研究結果より、損傷を負荷された脳において、アストロサイトはFGF-1産生を亢進し、オートクリン形式を介してapoE/HDL新生を促進することによって、損傷修復に寄与していることが示唆された.一方、1ヵ月間長期培養ストレスを負荷されたラット大脳細胞はFGF-1様因子を活発に産生・分泌し、アストロサイトのapoEおよびコレステロールの産生と分泌を強く促進した.FGF-1 mRNAのRT-PCR、抗FGF-1抗体による免疫染色、さらに^<35>S-Methionineラベル後の細胞抽出液あるいは培養ろ液の抗FGF-1抗体による免疫沈降法によってFGF-1様因子産生細胞の同定を試みたところ、長期培養されたアストロサイトがFGF-1を産生し、短期(1週間)培養アストロサイトに作用することが認められた.しかしながら、長期培養ストレスを負荷されたアストロサイトはFGF-1対する反応性は著しく低下した.以上のことから、ストレス応答として産生されたFGF-1は、ストレスを受けていないアストロサイトに対してより強く作用することが示唆された
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