研究課題/領域番号 |
16590876
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
前川 聡 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (00209363)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | PTP1B / SREBP-1 / PP2A / Endoplasmic Reticulum / CAAX signal / 高インスリン血症 / インスリンクリアランス / インスリン分解 |
研究概要 |
チロシン脱リン酸化酵素の一つであるPPTP1Bは、インスリン受容体やIRS-1を脱リン酸化することで、インスリン抵抗性を引き起こす。我々は、高ブドウ糖および高インスリン培養肝細胞や、高果糖食負荷ラット肝臓において、PTP1Bの発現が亢進し、PTP1Bがインスリン抵抗性の原因として重要であることを報告してきた。さらに、PTP1BがPP2Aを活性化し、活性化したPP2AがSP1を活性化することで、SREBP-1の転写を刺激してSREBP-1発現を増加させることを奉告し、PTP1Bがインスリン抵抗性の原因としてだけでなく、高中性脂肪(TG)血症の原因にもなることを示した。PTP1BはそのC末端を介してendoplasmic reticulum(ER)に局在しており,この局在がPDGF受容体の脱リン酸化に重要と報告されている。しかし、我々の検討ではインスリン受容体の脱リン酸化に関してはPTPIBのER局在は必要なく、PTP1BのER局在の意義は不明である。そこで、PTP1BのSREBP-1発現刺激作用におけるER局在の意義について検討した。PTP1B wild type(WT)、およびERに局在できないC末端欠損変異体(Δ CT)を発現するアデノウイルスを作成し、Fao肝細胞に過剰発現させ比較検討した。さらに、これらのウイルスをマウス尾静脈より注射し肝臓に発現させ、invivoにおいても検討した。Fao細胞およびマウスにおいて、3種のPTP1Bともインスリンシグナルを抑制し、インスリン抵抗性を惹起したことより、インスリンシグナルにおいては、PTP1Bの細胞内局在は重要でないと考えられた。WT過剰発現によりSREBP-1cの発現が増加したが、Δ CTでは増加しなかった。これらのSREBP-1発現増加作用は、PTP1BがPP2Aと結合しその活性を上昇させるかによると考えられた。さらにマウスのおける検討でも同様であった。GST融合タンパクを作成した検討では、GST-WTおよびGST-Δ CTはともにPP2Aをpull downし、PTP1BとPP2A.との結合部位は、C末端ではないと考えられた。そこでΔ CTにCAAX motifを付加し、細胞膜やERに局在させた変異体(Δ CT-CCAX)のアデノウイルスを作成し検討したところ、PP2Aと結合し活性を上昇させた。以上より、PTP1Bの細胞内局在が、PP2Aとの結合に重要であると考えられた。
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