研究課題
基盤研究(C)
培養ウシ血管内皮細胞を用いた実験系において、TNFαにより誘導されるIL-6遺伝子のプロモーター活性に対して、グルココルチコイド(GC)は抑制的に作用した。しかし、同様にTNFαによって誘導される接着分子VCAM-1遺伝子のプロモーター活性に対して、GCは抑制しなかった。GR発現ベクターを導入しGRの発現量の異なる血管内皮細胞を用いた実験により、GR発現量の多い血管内皮細胞ではVCAM-1遺伝子のプロモーター活性が抑制されること、さらにGCの抑制作用はGR高発現細胞ではGR低発現細胞に比べてより低用量で観察されること、を見出した。これまで、GR発現量の増加によりGCに対する感受性が亢進することを明らかにした報告はない。我々が見出した現象を臨床応用することにより、少量のGC薬で強い抗炎症作用を発揮することが可能になると考えられる。PPARαの活性化は、NF-κBのVCAM-1遺伝子プロモーター領域への結合を阻害することが判明した。この結果は、PPARαがNF-κBの転写能を抑制することによりVCAM-1遺伝子の転写を抑制することを示すものである。PPARトリプルアゴニストであるMCC-555は培養血管内皮細胞のVCAM-1発現を遺伝子のプロモーターレベルで抑制し、単球様細胞の血管内皮細胞への接着を阻害した。PPARδ特異的アゴニストであるGW501516もVCAM-1発現を抑制したが、PPARγアゴニストであるピオグリタゾンは抑制しなかったことより、血管内皮細胞のVCAM-1発現抑制作用はPPARα、δに認められることが判明した。PPARαの活性化によりeNOS蛋白およびeNOS mRNAの発現量が増加した。PPARαはeNOS遺伝子のプロモーター活性を促進しなかったが、eNOS mRNAを安定化させた。PPARαのeNOS mRNA安定化作用の分子メカニズムは不明であるが、核内受容体によるmRNA安定化作用の解明興味深い現象と考えられた。
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