研究課題
基盤研究(C)
1.目的Fast imaging employing steady state acquisition(FIESTA, GE Medical Systems)は、短い繰り返し時間によって定常状態を作り、T2/T1比の高い組織のコントラストを強調する方法で、造影剤を用いずに血管と心腔を高信号に描出できる。先天性心疾患の診断におけるFIESTAの有用性と限界について検討した。2.方法対象は先天性心疾患の111例(年齢:生後10日〜19歳、中央値1歳3ヵ月)。装置はGE製Signa Horizon LX ver.4.2またはEXCITEを用い、FIESTAはTR/TE/FA=5.4msec/1.7msec/45°、FOV=24〜32cm、スライス厚4mm gapless、matrix=160×160、2NEXで撮像した。造影剤を用いたfast spoiled gradient recalled acquisition in the steady state(SPGR)の撮像条件はTR/TE/FA=1.7msec/1.5msec/40°、FOV=20〜32cm、スライス厚1.6mm、matrix=256×224、1NEXとした。FIESTAと造影SPGRとで、上行大動脈、大動脈弓、下行大動脈、鎖骨下動脈、左右肺動脈の血管径を比較した。また、FIESTAにより、上下大静脈や肺静脈の同定、大動脈弓の分枝形態や大動脈縮窄症・動脈管開存症の診断、Blalock-Taussig(B-T)短絡術・Glenn術後の評価が可能か検討した。3.結果FIESTAと造影SPGRによる血管径の比較では両者間に有意の相関を認め、Bland-Altman法により両者の一致性も確認された。FIESTAによる血管径の診断精度は上行大動脈や大動脈弓よりも下行大動脈、鎖骨下動脈で高かった。FIESTAは体静脈の描出に優れ、Glenn吻合や左上大静脈遺残の診断が可能であった。しかし、低形成の肺動脈や肺動脈狭窄、大動脈縮窄症、動脈管開存症、B-T短絡術では評価が困難な場合がみられた。4.考案FIESTAは狭窄のない大血管の形態診断や血管径の計測に有用である。また、体静脈やGlenn吻合の描出に優れている。しかし、FIESTAでは動脈の狭窄性病変の評価が困難であり、このような例では造影MR angiographyが必要である。
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