研究課題/領域番号 |
16591073
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上妻 志郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (10272569)
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研究分担者 |
藤井 知行 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (40209010)
亀井 良政 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (00251265)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 胎児 / コンダクタンスカテーテル / 心機能 |
研究概要 |
周産期脳傷害の原因に胎児・新生児の脳低還流が関与していることが明らかされつつある。その原因として体循環の血圧低下、脳血管抵抗の増大が考えられ、我々は前者に深く関わる胎児心機能低下に注目し、胎児に大量急速輸血を行い、それが胎児の心機能に及ぼす影響について検討した。 妊娠135日の妊娠ヒツジを対象とし、ハロセン麻酔下に帝王切開し胎児の上半身を子宮外に露出させた状態で、頚動脈より左心室腔にコンダクタンスカテーテルおよび圧トランスジューサを先端が心尖部にくるように、超音波で調節しながら挿入した。採血用に右腋窩動脈に、輸血用に右頚静脈にそれぞれカテーテルを挿入した。麻酔をハロセンからケタミンに切り替え状態が安定したところで、インヒュージョンポンプを用いて20分間に200mlの血液を輸血し、左心室の圧容量曲線を連続的に記録した。輸血によりヘモグロビン値は有意に増加したが、血液ガス所見には有意な変化は見られなかった。左室の拡張末期圧は上昇するのに対し、拡張末期容量は有意に減少した。 下大静脈からの同様な輸血では、左室の拡張末期容量は有意に増加することが報告されている。本実験では上大静脈からの輸血を行い、逆の結果が得られた。(1)胎児では下大静脈の血行は主として、卵円孔を通って左室に向かうのに対し、上大静脈の血行は主として右室に向かうこと、(2)胎児には心臓周囲の組織のコンプライアンスが低く拡張しにくいこと、(3)心室中隔は左右の心室が共有しているため、その位置の変化により両心室は互いに影響を及ぼすこと、などが結果の違いに関与しているものと思われた。胎児の心臓は周囲のコンプライアンスの高い組織により保護され、循環系の中に複数の左右短絡路を有することから、拡張しにくいため、本実験で行った急性輸血負荷は胎児心機能の低下および脳傷害をもたらすには十分でないことが示唆された。
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