研究課題/領域番号 |
16591074
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
杉村 洋子 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (70291698)
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研究分担者 |
富田 幸子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40231451)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 心臓冠状動脈 / 心臓神経堤細胞 / 形態形成 / 発生 / 前駆心外膜組織 / 細胞外基質蛋白 / 心臓 / 心臓神経堤 |
研究概要 |
心臓に栄養と酸素を与える冠状動脈は、先天性心疾患の治療に大きなウェートを占めるほかに川崎病、アテローム性動脈硬化症、ステント留置後の冠動脈再狭窄などでも問題になっている。我々は心臓神経堤細胞除去によって作成できる総動脈幹遺残心を用いて冠状動脈の開口部異常について免疫組織学的に検討を実施したが正常心と比較して差は認められなかった。最近の研究により、心臓冠状動脈は前駆心外膜組織または横中隔間葉組織(proepicardial organ, PEO)由来細胞より形成されることがわかってきた。そこでMannerの方法に従って、ウズラPEOをニワトリ胚に移植してキメラ胚を作成し、PEO細胞の心臓における分布図を作成した。PEO由来細胞は、心外膜、心外膜下細胞、上皮-間葉転換(EMT)細胞、心室間質細胞、心内膜細胞、冠動脈内皮細胞、そして大動脈での冠動脈開口部に分布していることが明らかとなった。 冠動脈は肺動脈ではなく大動脈に開口するが、そのメカニズムも不明である。我々は細胞外基質蛋白であるテネイシンとPEO細胞の動向を検討した。心外膜直下のPEO由来細胞が間葉細胞に転換するときにテネイシン発現が認められ、この部位でのEMTにテネイシンが関与することが示唆された。しかし、心筋内に潜り込んだPEO由来間質細胞にはテネイシンは認められなかった。冠動脈が大動脈に接触する以前にテネイシン発現は認められたが、冠動脈開口時にはテネイシンは消失した。これらの所見より冠動脈形成に細胞外基質蛋白のテネイシンが重要な役割を示すことが示唆された。
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