研究課題/領域番号 |
16591103
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
藤山 幹子 愛媛大学, 医学部附属病院, 助手 (60263935)
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研究分担者 |
白方 裕司 愛媛大学, 医学部, 講師 (50226320)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | CXCL16 / fractalkine / chemokine / keratinocyte / toll-like receptor |
研究概要 |
膜結合型ケモイカンであるfractalkineとCXCL16のヒト表皮角化細胞による産生を解析した。無血清培地により培養したヒト表皮角化細胞を、各種TLRのリガンドにより刺激し、それぞれの刺激後のケモカインの産生を、mRNAレベル、蛋白レベルで検討した。その結果、CXCL16は、TLR2のリガンドによる刺激により、fractalkineはTLR3のリガンドによる刺激によりmRNAの発現増強、蛋白産生を生じた.また、CXCL16の産生は主にTNF-α、IL-1刺激により、fractalkineはIFN-γ刺激により産生が増強することが明らかとなった. 次に、ヒト表皮角化細胞から無刺激で産生されているCXCL16に注目し、ケモカイン以外の機能を推測し解析した。その結果、CXCL16のS.aureus、E.coliに対する抗菌活性を認め、CXCL16がヒト表皮において重要な抗菌物質の一つとして機能している可能性があることを明らかにした。さらに、ヒト皮膚の表皮では、基底細胞層と有棘細胞層でCXCL16の産生とsheddingの受け方に違いがあることが示唆された。 fractalkineは、ヒト表皮角化細胞では産生されないとの報告があったが、今回の解析によりIFN-γ刺激でmRNAの発現が誘導され、蛋白として検出されるのが72時間以降であることが明らかとなった.また、fractalkineの産生は、IFN-γにIFN-αを添加することで、さらに増強した.種々の皮膚疾患においてfractalkineの発現を免疫染色で検討し、fractalkineにより誘導されていると考えられる炎症細胞の種類についても検討を行った。その結果、fractalkineのレセプターを発現する数種の炎症細胞がある種の炎症性皮膚疾患、特に薬疹において強く誘導されており、表皮には炎症細胞浸潤に一致したfractalkineの発現があることを確認した。
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