研究課題/領域番号 |
16591191
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
蒲田 敏文 金沢大学, 医学系研究科, 助教授 (00169806)
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研究分担者 |
松井 修 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (10019961)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 膵癌 / 肝転移 / AP shunt / ダイナミックCT / ダイナミックMRI / CTAP / CTHA / 楔状濃染 |
研究概要 |
画像診断で膵癌の肝転移と診断された53例が対象。男性28例、女性25例、年齢は平均66歳(43歳〜83歳)。【成績】画像上肝転移を認めた53例中50例(94%)は多発例であった。53例中31例(58%)ではすべての転移巣はダイナミックCTあるいはダイナミックMRIで腺癌に特徴的なリング状濃染を呈した。53例中18例(34%)では少なくとも1個以上の転移巣でリング状濃染を示す腫瘤に連続してAP shunt様の楔状濃染が認められた。4例(8%)では多発性のAP shunt様の楔状濃染のみが画像上描出された。この4例では単純なAP shuntであるか肝転移であるかが鑑別上問題となったが、経過観察で腫瘍の存在が明らかとなり肝転移と診断された。結局、楔状濃染の所見は53例中22例(42%)に認められた。【結論】膵癌の肝転移の多くは多発性であり、しかも高率にAP shunt様の楔状濃染を伴うことが明らかとなった。これは膵癌の肝転移が他の悪性腫瘍の肝転移と比べて肝内の末梢門脈枝に微小な腫瘍塞栓を形成したりあるいはグリソン鞘へ浸潤する傾向が強いためと推測される。特に膵癌患者で肝内にAP shuntを認めた場合には腫瘍自体が描出されなくとも肝転移の可能性があることを認識する必要がある。
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