研究課題/領域番号 |
16591199
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
長縄 慎二 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (50242863)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | びまん性軸索損傷 / 磁気共鳴医学 / 拡散テンソル / 高次脳機能障害 / 外傷性微小脳損傷 / diffuse axonal injury / magnetic resonance / diffusion / tractography / diffusion tensor |
研究概要 |
びまん性軸索損傷をともなう外傷性微小脳損傷による高次脳機能障害患者における器質的異常を客観的に診断するMR診断法を確立するため、主に3T装置を用いて撮影法の最適化、その後、患者撮影を施行した。まず全脳をカバーする三次元撮影法の最適化、つぎに全脳をカバーする拡散テンソル法の最適化を行った。三次元フレア法が、従来法とくらべ脳脊髄液のアーティファクトがなく、かつより高分解能に取得できることをしめし、発表した。さらに拡散テンソル法による白質神経路追跡では、全脳2mm等方画素でのテンソルデータ取得のための条件設定を行い、4分間に6軸分の十分な画質が得られることを示した。また、単独の神経線維として三叉神経の橋前槽部に注目し、その描出が安定して得られることを示した。これらの方法とともに、患者においては、微量出血の検出法であるT2^*強調、Susceptibility weighted image (SWI)のデータ取得に注力した。患者撮影では、予想通り、SWIでは、従来では検出できなかった微少な外傷性出血を検出可能であった。また、特に拡散テンソル法による白質神経路追跡では、外傷受傷早期の段階での神経学的な予後推定の可能性を示唆する結果を得た。従来までの形態画像のみでは把握できなかった白質障害の描出は臨床的意義が大きいと考えられた。ただし、外傷急性期の患者では安静が保てないことも多く、さらなる撮影時間短縮が課題として浮かび上がってきた。また、さらに造影剤投与後長時間経過した場合の造影剤分布についても検討した。本研究の成果は、American Journal of Neuroradiology, European Radiology,に論文掲載され、平成17年10月の日本磁気共鳴医学会におけるカテゴリカルコースにおいても発表した。また成書(これでわかる拡散MRI)にも執筆した。
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