研究課題/領域番号 |
16591203
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
柴田 登志也 京都大学, 医学研究科, 助教授 (60162632)
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研究分担者 |
波多野 悦朗 京都大学, 医学研究科, 助手 (80359801)
猪飼 伊和夫 京都大学, 医学研究科, 助教授 (60263084)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 腫瘍焼灼術 / ラジオ波治療 / 肝腫瘍 / Tumor ablation / radiofrequency / liver tumor / RF ablation / saline enhance / Cool-tip electrode / 肝細胞癌 |
研究概要 |
Saline-enhanced RF ablation法は、組織に生理的食塩水を滴下することにより熱伝導性が高まりRF ablationによって得られる凝固範囲が広がることを目的に行われるものである。Saline-enhanced electrode装置として、EU諸国で市販されているElektrotom 106 HITT(Berchtold)[375KHzのラジオ波を発生、側孔から一分間に約5ccの食塩水を組織に注入する]を用いてex vivoで動物実験を行ったところプロトコールに従い生理的食塩水を滴下すると、思わぬ範囲・方向に生理的食塩水が広がるためか、凝固範囲が望ましくない範囲まで広がる結果となり、臨床応用した場合の合併症が問題となる可能性が示唆された。これは滴下する生理的食塩水の量が多すぎること、またelectrodeからの滴下では方向性が定まらない可能性があることなどが考えられた。 そこで従来のCool-tip electrodeとPEIT needleを用いてCool-tip electrodeを組織の中心におき、2-3本のPEIT needleをその1-2cm周辺においてPEIT needleからRF ablation開始直前、4分後、8分後にそれぞれ生理食塩水5ccを滴下し、RF ablationを12分間行った結果広い凝固範囲が得られ、しかもelectrodeを中心としてほぼ円形、楕円形の凝固範囲が認められた。また生理的食塩水滴下のかわりにPEIT needleからethanolを滴下しても得られる凝固範囲はそれほど変化がなかった。 この方法でsaline-enhanced RF ablationを臨床応用した。症例は現在まで7例の肝細胞癌患者:年齢60歳から76歳、男:女=5:2、いずれもHCV(+)、腫瘍は直径2.5cm-5.2cm,平均3.9cm。腫瘍中心部にCool-tip needleを穿刺、その周囲1-2cmに2-3本のPEIT needleを留置、PEIT needleから生理食塩水を上記方法で滴下しながらRadiofrequency ablationを行った。1回のRadiofrequency ablationで、safety marginを約5mm-2cmとることができ、いずれも治療効果はcompleteであった。その後のfollowでも局所再発は認められていない。現在まで一般的にRF ablationの適応外と考えられている5cm以上の大結節に対しては1例施行したのみだが、今後それら5cm以上の大結節に対しても臨床例を積み重ねてゆきたい。
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