研究課題/領域番号 |
16591230
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
高橋 元一郎 日本大学, 医学部, 教授 (20115489)
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研究分担者 |
氷見 和久 日本大学, 医学部, 助教授 (10156614)
吉信 尚 日本大学, 医学部, 助手 (00191635)
古橋 哲 日本大学, 医学部, 助手 (70318434)
磯田 治夫 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (40223060)
稲川 正一 浜松医科大学, 医学部, 講師 (60303567)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 金属ステント / TIPS / 門脈圧亢進症 / 肝性脳症 / 血管ファントムMR流体実験 / 血管ファントム / 肝性腫瘍 / ウォールステント / 血管モデル |
研究概要 |
TIPS (Transjugular intrahepatic portosystemic shunt)は、経皮的経カテーテル門脈圧減圧法として、難治性静脈瘤、門脈圧亢進性出血性胃腸症又は難治性腹水などに有用であるが、短絡路が大きいために肝性脳症や肝不全などの重篤な合併症を招くことがある。特に本邦では萎縮肝が多いのでこの過シャントに注意すべきである。そこで、シャント率を最初は少な目にして適切なシャント効果を得るように段階的に増加させるようなステント機構作成を目的に本研究が行なわれた。まず最初に絹糸を使ってbare stentの中央部を最も細く、更に一定の距離をおいてやや太くなるようなmodified stenotic bare stentを作成した。次ぎに、狭窄部にperipheral cutting balloon catheterを通してPTAの要領で狭窄部の絹糸を裁断することによってstenotic stentを拡張できることを確認した。次に、このmodified stenotic bare stentによる管内流体の流れの変化をみるために、MR用血管ファントムを作成してMR撮像実験を行なった。2本のチューブでstentが無い場合の血管ファントム回路を作成し定常流発生ポンプを接続してスライダックで流量の調節を可能とした。このファントムをMR装置にセットして二つの管内作動流体(40%体積濃度グリセリン)の流速と流量を測定した。撮像法は2D cine phase contrast MRIとした。関心領域の流速は15-20cm/sec程度とした。次ぎに,modified stenotic bare stentを設置したチューブに置き換えて同じく流速と流量を測定した。この実験の結果、bare stentでは狭窄を作っても殆ど流速または流量に変化を生じないことがわかった。次ぎにcovered stentで同様の狭窄を作成して、同様のMR血管ファントム実験を行った結果、流速と流量の明らかな低下が得ることができた。また、cutting balloon catheterによる狭窄部拡張も可能であった。以上、in vitroではあるが研究目的を満たす良好な実験結果を得た。今後、TIPSへ臨床応用するためにin vivoにおける研究が必要である。
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