研究課題/領域番号 |
16591243
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | (財)東京都高齢者研究・福祉振興財団 |
研究代表者 |
木村 裕一 (財)東京都高齢者研究・福祉振興財団, 東京都老人総合研究所, 研究員 (60205002)
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研究分担者 |
織田 圭一 (財)東京都高齢者研究・福祉振興財団, 研究員 (70224235)
石井 賢二 (財)東京都高齢者研究・福祉振興財団, 研究副部長 (10231135)
石渡 喜一 (財)東京都高齢者研究・福祉振興財団, 研究副部長 (50143037)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | PET / FDG / MAP推定 / ICA / 医用画像処理 / 動態解析 / パラメトリック画像 / セグメンテーション |
研究概要 |
FDGによる糖代謝詳細画像作成については、従来の最尤推定による非線形推定手法に代り、MAP推定に基づいた波形認識アルゴリズムの応用による手法が確定した。本手法は従来法と比較して、繰り返し計算を必要としないために高速である点と、評価関数の最適点探索を行わないために、誤収束や初期値依存性といった問題を伴わない点が長所である。健常及びアルツハイマー症例に本手法を適用した結果、関心領域に基づく従来の非線形解析結果と良好に一致し、また計算時聞も30分程度と高速だったことから、本アルゴリズムは実用的であると考えられる。更に、独立成分分析に基づいた無採血化アルゴリズムと組み合わせることで、無採血での脳糖代謝画像作成の可能性を示すと共に、撮影時間短縮を実現した。部分容積効果については、末梢性ベンゾジアゼピン受容体描出用薬剤11C-PK11195に対して、部分容積効果補正アルゴリズムを適用したところ、アルコール脳症病態が、より正確に画像化できることが分った。補正アルゴリズムでは、MRI及びPET画像を用いる。先ず、ガウス混合モデルを元に輝度値に基づいたセグメンテーションを実施後、3次元モルフォロジカルフィルタによって脳の空間構造を勘案することで、セグメンテーションを完了する。続いて、PET画像中の各画素に一致するMRI画素群に対して、白質及び灰白質のPET画素値が一定であることを仮定した線形推定によって、部分容積効果を補正する。本研究の成果は、糖代謝測定のためのFDGに対して開発を進めたが、原理的には、PETを用いた神経受容体濃度測定にも拡張可能である。しかしモデル推定においては、パラメータ数が増加することから、より積極的にMAP推定を実施するなどの改良が必要である。また無採血化アルゴリズムについては、既にFDG以外の、神経受容体リガンドへも手法を実施し、良好な結果を得ている。
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