研究課題/領域番号 |
16591278
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
竹下 信啓 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70266774)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ES細胞 / 再生医療 / 細胞治療 / 免疫療法 / 樹状細胞 / 核移植 |
研究概要 |
強力な抗原提示細胞である樹状細胞を用いた免疫細胞療法は悪性疾患に対する新しい治療法として期待されている。しかし、ヒト末梢血中に存在する樹状細胞の数は極めて少なく、また体外での培養にて分裂増殖させることが困難であるため、全身状態が不良な癌患者では安全に十分な数の樹状細胞を採取することがしばしば困難であり、臨床応用に大きな課題となっている。今回、この問題を解決するために、多分化能を有するES細胞を用いて樹状細胞への分化誘導を試み、さらに細胞融合による核移植クローン技術を利用して個々のMHCに適合したES細胞由来樹状細胞(ES-DC)の作製を試み、新しい免疫細胞治療への応用開発を目指す研究を実施した。 マウス骨髄から誘導した樹状細胞(BM-DC)をベースとして比較解析し、マウスES細胞をGM-CSFとIL-4にて培養することにより樹状細胞(ES-DC)への分化誘導が可能であり、新しい免疫細胞ツールとして期待される結果であった。HVJ-Eを用いた細胞融合により腫瘍細胞核を移植した樹状細胞ではMHCの等しい同系での実験モデルでは抗腫瘍獲得免疫応答が誘導されたがMHCの異なる細胞間での融合では抗腫瘍獲得免疫の誘導が十分得られなかった。また、HVJ-Eを用いた細胞融合後の核移植樹状細胞はその後の培養において分裂増殖を認めず、培養により大量の核移植樹状細胞を獲得することは困難な結果であった。 現在、HLA拘束性の問題解決のために、新たにiPS細胞の利用を計画している。iPS細胞は自己の細胞に遺伝子を導入して作成した、ES細胞と同様の再生能を有する細胞であり、HLA拘束性の問題解決が可能となる。今後、iPS細胞からの樹状細胞(iPS-DC)の誘導及び腫瘍細胞の核を移植したiPS-DCを用いた免疫細胞療法の開発を目指して、さらなる研究の展開を進めていく予定である。
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