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βラクタム系抗生剤併用で増悪するMRSAのバンコマイシン耐性の重要性を検討する

研究課題

研究課題/領域番号 16591283
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 外科学一般
研究機関福岡大学

研究代表者

大慈弥 裕之 (2005)  福岡大学, 病院, 教授 (60160488)

原賀 勇壮 (2004)  福岡大学, 病院, 助手 (80330926)

研究分担者 喜多村 泰輔  福岡大学, 病院・助手 (70352242)
永山 在明  福岡大学, 医学部, 教授 (70037373)
大慈弥 裕之  福岡大学, 病院・助教授 (60160488)
研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードMRSA / バンコマイシン / BIVR / 耐性 / 耐性菌
研究概要

2005年4月〜2005年12月の間、当院救命救急センターの入院患者から採取されたMRSA株と患者経過について研究した。
採取されたMRSA検体数は、26検体、対象患者数は、9名であった。
各症例については、年齢、性別、主病名、予後、SIRS(systemic inflammatory response syndrome)の有無、糖尿病の有無、MRSA感染症の治療薬剤、MRSA検出前のセフェム系抗生剤使用の有無、セフェム系抗生剤使用開始後、MRSAが検出されるまでの期間、菌株の由来、MICについて調査した。
年齢は、17歳から67歳。主病名は、中枢系疾患が3例、外傷又は熱傷が5名、褥瘡が2名(外傷と褥瘡の重複1名)で、死亡例は無かった。
検出されたMRSAは、MIC分析からは6種類に分類された。菌株は、血液、褥瘡、膿、痰、血液から採取された。
全例が、MRSAが検出される前にセフェム系抗生剤を使用されていたことから、体内でのselectionの結果、検出された可能性が示唆された。また、全症例が、検出されたMRSAを起炎菌とする感染により、SIRSの状態を呈していた。
バンコマイシン単独加療で改善した2症例、アルベカシン単独加療で改善した2症例、テイコプラニンの単独加療で改善した1症例、ティコプラニンとカルベニンを併用した1症例、アルベカシンとスルバクタム・アンピシリンを併用した1症例のこれら改善した7症例からは、BIVRは検出されなかった。
唯一、BIVRの検出された症例は、アルベカシン単独投与で軽快無く、20日以上が過ぎた症例であった。
これは、我々が以前経験し、報告した症例と全く同じ経過であった。
すなわち、抗生剤の単独投与中に菌交代により、BIVRが出現し、治療が遷延化する経過であった。
BIVR株は、決して、高い抵抗性を獲得する訳ではないが、バンコマイシンに低レベルの耐性を獲得するのみならず、セフェム系薬剤、アミノグリコシド系抗生剤にも、徐々に耐性を獲得する。
常に、その存在を意識し、MRSAが起炎菌であるにも抗生剤加療で改善しない臨床経過を示した時には、BIVRによる感染の可能性を考慮する必要性が示された。

報告書

(3件)
  • 2005 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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