研究課題/領域番号 |
16591296
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
安蒜 聡 (2005) 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (30251200)
外川 明 (2004) 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (80334192)
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研究分担者 |
宮崎 勝 千葉大学, 大学病院医学研究院, 教授 (70166156)
吉富 秀幸 千葉大学, 大学病院医学研究院, 助手 (60375631)
大塚 将之 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (90334185)
伊藤 博 千葉大学, 大学病院医学研究院, 助教授 (00232463)
野村 文夫 千葉大学, 大学病院医学研究院, 教授 (80164739)
吉留 博之 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (10312935)
安蒜 聡 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (30251200)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 膵癌 / Gemcitabone / プロテインチップ / テーラーメード / Gemcitabine / 薬剤耐性因子 / Annexin II / 化学療法 |
研究概要 |
・プロテインチップを用いた抗Annexin II抗体の血中スクリーニング 臨床検査部に設置され、既に使用しているProtein Chip System(CIPHAGEN)を用いた。同システムは表面増強レーザー脱離イオン化(SELDI)と飛行型質量分析計(TOF MS)とを組み合わせた方法である。本システムはプロテインチップ、質量分析計およびデータ解析コンピューターからなる。プロテインチップはアルミ板の表面にさまざまな化学的、生物学的装飾を施したものである。プロテインチップのうち、抗体結合チップに抗Annexin IIを結合させた。Annexin IIが強発現した膵癌組織ホモジネートをpositive controlとし、患者抹消血液中のAnnexin IIをスクリーニングする。患者血清は膵癌患者全員の術前、術後、化学療法前、化学療法後を採取し既に-20度に保管してある。またnegative controlは非癌患者である慢性膵炎や良性膵嚢胞患者血清を用いる。Sample bufferは50mM sodium acetate(pH4.5)および50mM Tris-HCl(pH8.5)の二種類にて行う。血清は7M Urea/2 Mthiourea/4% CHAPS/1% DTT/2% ampholitesをsample溶解液とし、PBSにて10倍希釈したものをさらに上記samole bufferで10倍希釈し最終100倍希釈にてチップと反応させた。この方法は、チップ表面にAnnexin IIと特異的に親和性のある抗体を結合させ、このAnnexin IIのみを分離・補足し、質量分析計で測定し分子量と発現量の情報を得るものである。同機はごく微量の蛋白でも検出可能である。また、同チップは同時に8検体測定が可能であり、同一チップ上に異なる条件下の試料を添加も可能である。既に分子量が判明し、かつ特異的抗体をチップに結合させ、血中Annexin IIを検出するため、実現可能である。 ・プロテインチップを用いた抗Annexin II抗体の尿中スクリーニング 膵癌患者抹消血液中のAnnexin IIの検出が確認された後、患者尿中のスクリーニングを行う。既に血液と同様に患者40例の尿サンプルも採取し保管してある。上記、血清・尿検体は全て、おのおの10本ずつ分注され保管されている。方法は上記に記載したものとほぼ同様に行う。尿検体は血液に比べ、蛋白濃度が低いためcentricon10にて濃縮を図った。 ヒト膵癌細胞株MIA-PaCa IIを用い、GEM耐性株樹立を試みた。GEM無添加培養液3週間培養後の細胞にて実験を行った。GEM濃度1ng/mlから10,000ng/mlまで細胞選択法にて行い、測定はMTT法にて行った。GEM濃度5ng/mlから1000ng/mlまで野生株に比し耐性株は有意に生存細胞数が多く、3ヶ月後にても耐性作用を維持し、耐性能を示したため報告した(Pancreas.2003;27:220-224)。さらに、その耐性株を用いて2次元電気泳動から分離精製した36kDa蛋白のアミノ酸N末端分析の結果、薬剤耐性因子(Annexin II)も同定した。
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