研究課題/領域番号 |
16591324
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
山本 光太郎 山口大学, 医学部, 非常勤研究員 (50304481)
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研究分担者 |
吉野 茂文 山口大学, 医学部, 講師 (60294633)
上野 富雄 山口大学, 医学部附属病院, 助手 (70284255)
硲 彰一 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (50253159)
岡 正朗 山口大学, 医学部, 教授 (70144946)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 膵癌 / 免疫療法 / 化学療法 / ペプチドワクチン / Gemcitabine |
研究概要 |
本研究においては、癌免疫療法と化学療法を組み合わせることにより、臨床効果のある膵癌治療法の開発を目指した。癌ペプチドワクチン療法に関する論文を研究期間中に2編発表した。一つはMUC1ペプチドを用いた第I相臨床試験をまとめた。9例を対象とし、MUC1ペプチドを300から3,000mgの範囲で投与量をふり、投与する免疫療法である。Primary endpointである有害事象としては軽度の投与局所における発赤・腫脹を認めた。Secondary endpointである治療効果としては、血液中の抗MUCI IgG抗体増加と治療効果との間に相関する傾向を認め、stable disease(SD)を8例中1例に認めた。一つは癌抗原ペプチドワクチン療法の第I相臨床試験をまとめた。11例を対象とした。患者末梢血単核球のペプチドに対する反応性をスクリーニングし、HLA-A2症例では16種類、HA-A24症例では14種類のペプチドの中から、患者に適合したもの最大4種類を選択・投与するテーラーメイド型免疫療法である。Primary endpointである有害事象としては投与局所の発赤・腫脹を7例に認めた。Secondary endpointである免疫能の検討ではペプチド特異的CTL増加を8例中4例に、ペプチド特異的IgG抗体増加を10例中4例に認めた。臨床効果として3回以上ワクチン投与を受けた10症例の6ヶ月生存率は80%で、12ヶ月生存率は20%であった。これらの研究成果に基づき、癌抗原ペプチドワクチン療法とGemcitabine(GEM)による抗癌剤併用療法の第I相臨床試験を施行した。癌抗原ペプチド量を1mg、2mg、3mgとレベルを設定した。13例に施行し有害事象は認めなかった。ペプチドは3mgが推奨用量であることが確認された。今後は癌抗原ペプチドワクチン療法とGEMによる抗癌剤併用療法の第II相臨床試験を計画中である。
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