研究課題/領域番号 |
16591341
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
藤 信明 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (90332949)
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研究分担者 |
上田 祐二 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (60254356)
山岸 久一 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (40128723)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 癌ワクチン療法 / ヘルパーエピトープ / 癌胎児性抗原(CEA) / 消火器癌 / 腫瘍抗原ペプチド / 消化器癌 |
研究概要 |
癌の免疫療法においては、現在まで主にCD8陽性T細胞が注目され、MHCクラスI分子に拘束される腫瘍拒絶抗原による感作(癌ワクチン療法)が抗腫瘍効果をもつキラーT細胞を生体内で誘導し、腫瘍の退縮が起こり得ることが証明されてきた。しかしながら、効果を認めた患者の大部分において効果は一過性かあるいは微弱であった。一方、CD4陽性T細胞(ヘルパーT細胞)は抗腫瘍効果の維持と増強に重要な役割を果たすことが知られており、癌ワクチン療法においてヘルパーT細胞を有効に活用することが、癌の免疫療法をさらに強化する可能性が考えられた。そこで、本研究ではヘルパーT細胞を刺激しうるMHCクラスII分子に拘束される腫瘍関連抗原を大腸癌細胞株を用いて同定し、臨床応用可能なエピトープペプチドの合成を行うことにより、キラーT細胞とヘルパーT細胞を同時に併用した新たな免疫療法を開発することを目的とした。 腫瘍細胞株を用いた腫瘍特異的反応性T細胞の樹立の実験において2つの異なるドナー由来の末梢血単核球から数種類のT細胞ラインを樹立し得た。これらから得た数種類のクローンにおいて、大腸癌特異性の高いクローンを得る目的で、2種類の大腸癌細胞株(Colo205、HT29)に対する交差反応性を有したもの4種類をピックアップした。さらに、cDNAλファージシステムに従いHT29及びColo205から抽出したRNAを元にcDNAライブラリーを作成した。しかし、T細胞の反応性において大腸菌の持つ高い抗原性に由来すると考えられるバックグラウンドを時に高く認めるため、陽性ウェルの判定に難渋した。効果的なスクリーニング方法を模索したが、再現性のあるデータには至らなかった。 そこで、インフォームドコンセントを得た担癌患者からのリンパ球を用いて患者腫瘍組織との免疫応答性を検討した際、特異的免疫療法の解析を行うだけではなく、非特異的免疫療法のさらなる強化の可能性をも検討した。すなわち、溶連菌製剤(OK-432)を用いることによりone-step cultureで患者の末梢血単球から抗原提示細胞である樹状細胞を分化させることを認めた"Mature dendritic cells generated from patient-derived peripheral blood monocytes in one-step culture using streptococcal preparation OK-432 exert an enhanced antigen-presenting capacity"。
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