研究課題/領域番号 |
16591357
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
齋藤 登 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (10225724)
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研究分担者 |
小川 奈美 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80307553)
廣澤 知一朗 (廣澤 知一郎) 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50307550)
山田 曉輝 (山田 暁輝) 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (30408562)
大幸 和加子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (20277172)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 大腸癌 / 接着分子 / 細胞増殖因子 / 分子マーカー / laminin / TGF-β / HGF / EGF / 細胞接着 / 肝転移 / 肺転移 / 多変量解析 / 細胞増殖 / fibronectin |
研究概要 |
大腸癌悪性度評価における分子マーカー発現研究において、細胞接着および細胞増殖に関する責任因子の同定に取り組んだ。 HGF及びEGFについて 1)血清HGFおよびEGFはコントロール群と大腸癌群間に有意差を認めた(p<0.0001)。 2)HGFでは異時性を含む肝転移陽性症例は肝転移陰性症例に比べ有意に高値であった(p=0.0201)。EGFでは再発症例の方が術前より高値を示していた。 TGF-β1について 3)TGF-β1の大腸癌組織内における発現はリンパ節転移例および静脈侵襲高度例において有意に高率であった(各々P=0.006、およびP=0.0001)。 4)癌症例の血清TGF-β1値は、非癌症例に比べ有意に高値を示した(P=0.0014)。 5)染色陽性群の血清TGF-β1値は染色陰性群の血清TGF-β値より有意に高く(P=0.0196)、両者の発現に正の相関を認めた。 Lamininについて 6)コントロール群の血清lamininレベルは258.0±92.0ng/mlであり、大腸癌群では606.3±260.2ng/mlと有意差を認めた(p<0.0001)。 7)陽性率はlaminin 89.3%であるのに対し、CEA 38.0%、CA19-9 19.5%であった。 8)異時性を含む肝転移陽性症例668.0±274.7ng/mlは肝転移陰性症例585.2±252.5ng/mlに比べ有意に高値であった(p=0.0472)。 9)生存率においてlaminin値520ng/ml以上の群はlaminin350ng/ml以下の群に比べ有意に不良(p=0.0451)であった。 10)単変量解析行なったところ、血清laminin値が肝転移、肺転移、腹膜転移とともに有意な予後因子であり、多変量解析では肝転移、肺転移、腹膜転移と同様に独立した予後因子であった。 このように、細胞接着および細胞増殖に関する分子マーカーが術前より血中に高発現するものは、浸潤能、転移能などの悪性度が高い腫瘍であることが示唆された。
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