研究課題/領域番号 |
16591359
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
高橋 泰夫 日本大学, 医学部, 助手 (30339329)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 炎症性腸疾患 / TXNIP / 潰瘍性大腸炎 / 遺伝子発現 |
研究概要 |
潰瘍性大腸炎(UC)は炎症性腸疾患の代表的疾患であり、腸管、特に大腸の慢性炎症と組織の障害を伴っており、慢性炎症に伴う酸花ストレスがUC患者の大腸癌の発生に寄与することが知られている。Thioredoxin interacting protein (TXNIP)はレドックスバランスの重要なレギュレーターであるthioredoxinの抑制的制御因子である。TXNIPの発現は酸化ストレスを含むさまざまなストレスによって誘発され、また、ヒトでは大腸癌を含む様々な種類の癌でその発現が低下している。これまでにも、我々は、大腸粘膜の分化が最終段階の上皮細胞やリンパ濾胞内のリンパ球でTXNIPが強く発現していることを見出し報告した。しかしながら、UC患者の臨床標本におけるTXNIPの発現は、いまだに不明である。本研究で我々は、TaqMan RT-PCR法を用いて、UCと大腸癌組織は正常対象組織に対して、TXNIPの発現が統計学的に有意に低いことを証明した。そのうえ、in situ hybridization法を用いた研究では、UC患者の結腸粘膜のTXNIP陽性炎症細胞はリンパ濾胞、固有層と粘膜下組織で多く存在することを示したが、しかし、管腔表面の上皮細胞は、TXNIPの発現は認められなかった。本研究により、TXNIPの発現低下が、炎症や大腸炎関連発癌を含むUCの病因に関係している可能性が示唆された。
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