研究課題/領域番号 |
16591370
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
中野 正吾 愛知医科大学, 医学部, 助教授 (20351108)
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研究分担者 |
山下 純一 愛知医科大学, 医学部, 教授 (20279285)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 濾胞性甲状腺腫 / 濾胞癌 / CEA mRNA / RT-PCR / 乳癌 / 甲状腺癌 / 消化器癌 / センチネルリンパ節 |
研究概要 |
甲状腺濾胞癌は、甲状腺癌の多くを占める乳頭癌に比べ頻度が少ないが、診断時に遠隔転移をきたしていることも少なくない。しかし濾胞腺腫との鑑別診断に苦慮することも多く、また穿刺吸引細胞診や術中迅速病理検査にても濾胞腺癌の確定診断にいたらないことも知られている。これまでに消化器癌、肺癌、乳癌において血中CEA mRNAが検出される症例は予後が不良であることを示してきたが、今回濾胞性甲状腺腫の良悪性の鑑別診断における血中CEA mRNA測定(RT-PCR法)の意義について検討と行った。当科にて外科的切除を行った甲状腺腫121例を対象とし、術前および術後(2-3週後)に採血を行いCEA mRNAをRT-PCR法にて検出した。術前においては良性腫瘍(濾胞腺腫を含む)ならびに乳頭癌ではCEA mRNAを検出できなかったが、微小浸潤型濾胞癌、広範浸潤型濾胞癌ではそれぞれ44.4%(4/9)、50%(2/4)にCEA mRNAを検出した。術後においては広範浸潤型濾胞癌1例にCEA mRNAを検出した。以上より甲状腺濾胞腺腫良悪性鑑別における分子生物学的指標としてCEA mRNAの測定の有用性が示唆された。今後、さらに症例数を増やし、再発や予後との関連につき検討する必要があるが、甲状腺癌の新しい治療戦略を決定する指標として、甲状腺癌細胞分子生物学的診断の重要性が増すことが期待される。
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