研究課題
基盤研究(C)
アデノウイルスは強い細胞傷害性を有しており、その初期転写産物であるE1Aは感染細胞におけるウイルスの増殖に重要な作用を有している。そこで、E1Aの発現を適切な腫瘍プロモーターで制御すれば、腫瘍融解性ウイルスとなることが期待される。そこで、まず腫瘍で高発現をみる遺伝子の転写調節領域をルシフェラーゼアッセイにて検討し、サバイビン遺伝子の5'上流領域500塩基対、ミッドカイン遺伝子の600塩基対がその領域であることを確認した。また、タイプ5型の細胞受容体はCAR分子であるが、腫瘍においては同分子の発現が低下していることから、広範な腫瘍で発現亢進がみられるCD46分子を受容体とするタイプ35型への改変を容易にする基本ベクターを構築した。このシャトルベクターは、外来性の転写調節領域によって、E1AおよびE1B遺伝子の発現を制御するベクターと、E3領域のファイバー・ノブ領域をタイプ5型から35型に改変し、その他のアデノウイルス構造遺伝子を有するベクターからなる。このベクターを利用すれば、従来のグラハム法とは異なり、容易に改変型腫瘍融解性ウイルスが作成できる。そこでこのベクター系を利用して、サバイビンおよびミッドカイン転写調節領域を有するウイルスを作成し、その特性を検討した。その結果、改変型のウイルスは、CAR発現が低い腫瘍細胞では、タイプ5型のウイルスに比較して、より低いmultiplicity of infection、で殺細胞効果を示し、CAR低発現の腫瘍に対してタイプ5型よりも強い抗腫瘍効果を発揮した。また、CAR高発現の腫瘍でも、タイプ5型と同様の抗腫瘍効果を示し、改変型ウイルスは、従来の腫瘍融解性ウイルスよりも効果が増強していた。
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