研究課題/領域番号 |
16591425
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
橋詰 清隆 旭川医科大学, 医学部, 講師 (00250580)
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研究分担者 |
田中 達也 旭川医科大学, 医学部, 教授 (20108715)
竹林 誠治 旭川医科大学, 医学部, 助手 (20312465)
津田 宏重 旭川医科大学, 医学部, 助手 (30360994)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | てんかん / 脳深部電気刺激 / 視床下核 / カイニン酸 / 実験てんかん |
研究概要 |
【目的】動物てんかんモデルを用いて、てんかん発作に対する視床下核の高頻度電気刺激術(HFS-STN)の発作抑制効果と機序について、(1)部分てんかん発作モデルに対する焦点側のみのHFS-STNの発作抑制効果、(2)HFS-STNによる脳糖代謝の変化、を明らかにするために研究を行った。 【方法】Winstar系雄性ラットの左運動野にカイニン酸注入用カニューラを、左視床下核に電気刺激用電極を、両側運動野に脳波記録電極を留置した。手術の7日後に左運動野にカイニン酸2.0μg/μlを注入し部分発作を誘発した。発作重積時に左視床下核の高頻度電気刺激を間歇的に行い、ビデオ脳波同時記録のデータから発作頻度計測した。また、別の動物ではHFS-STN開始後に14C-depxyglucose(DG)25μCiを静注してautoradiogramを作成した。発作を誘発したのみの対照群と比較してHFS-STN時の局所脳糖代謝の変化を調べた。 【結果】HFS-STNによって一側運動野の焦点発作は対照と比較して約60%に減少した。焦点発作に対してはHFS-STNは両側でなくても同側のみで発作抑制効果を示した。HFS-STNは、対照群と比べて有意に同側上丘、脚間核の糖代謝を亢進させ、同側の線条体、黒質網様部の代謝亢進は抑制された。視床にも代謝の変化が見られたが個体差が大きく平均すると有意な差はなかった。 【考察】視床下核は同側の運動野や基底核へ影響を及ぼし一側性の支配のため、一側の皮質焦点発作は同側のHFS-STNのみで抑制することができる可能性を推測したが、その通りの結果が得られた。HFS-STNによる糖代謝の変化からは、黒質-上丘を介した作用以外にも視床の機能変化が発作抑制効果に関係している可能性が示唆された。
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