研究課題/領域番号 |
16591463
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
川又 達朗 日本大学, 医学部, 准教授 (20234122)
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研究分担者 |
片山 容一 日本大学, 医学部, 教授 (00125048)
越永 守道 日本大学, 医学部, 准教授 (30267067)
森 達郎 日本大学, 医学部, 講師 (00318437)
前田 剛 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (70366615)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 脳挫傷 / 脳浮腫 / 血液脳関門 / 細胞外マトリックス / ラット / 頭部外傷 / 挫傷性浮腫 / マトリックスプロテアーゼ / 脳浮腫形成 / ラットモデル / 血液脳関門透過性 |
研究概要 |
[目的]Matrix metalloproteinase(MMP)は、細胞外マトリックスの構成成分に作用するプロテアーゼである。MMPの過剰な活性は、血管内皮の基底膜を融解し、血液脳関門の破綻や白血球の遊走を引き起こす。中枢神経系では多発性硬化症の症状の増悪期や髄膜腫に伴う脳浮腫の発現に関与していることが報告されている。脳虚血再灌流モデルを用いた基礎研究では、MMP-9ノックアウトマウスにおいて血液脳関門の破綻が抑制されることが明らかとなっている。本研究では、ラット脳挫傷モデルにおいて、MMPの活性と血液脳関門の破綻、脳浮腫形成、運動機能との関係について調べ、MMP阻害剤がこれらにどのような影響を与えるか検討した。[方法]Wistar ratにcontrolled cortical impactdeviceを用いて定位的に脳挫傷を作成した。皮質脳挫傷部を採取して、MMP-9活性をgelatinzymography法で測定した。血液脳関門の破綻の程度は、EvansBlueの漏出により評価し、挫傷性浮腫は、dry/wetweightmethodにて評価した。運動機能の改善評価は、rotarodを用いた。MMP阻害剤を腹腔内投与し同様の検討を行ないその効果を判定した。[結果]MMP-9活性は、脳挫傷作成後3時間から出現し18時間で最大となった。EvansBlueの漏出は、作成3時間後から認められ6時間で最大となった。脳挫傷後の浮腫形成は、6時間後より急激に増加し24時間で最大となった。MMP阻害剤であるGM6001の腹腔内投与により、MMP-9活性、EvansBlueの漏出と挫傷性浮腫は有意に抑制されたが、運動機能の改善は認められなかった。[結語]脳挫傷後のMMP-9活性の上昇は、血液脳関門の破綻と脳浮腫形成に関わっている。MMP阻害剤の投与は、脳挫傷に対する新しい治療法になりえる。
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