研究課題/領域番号 |
16591471
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
菊地 憲明 山形大学, 医学部, 助手 (90361261)
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研究分担者 |
土田 浩之 山形大学, 医学部, 助教授 (40250922)
橋本 淳一 山形大学, 医学部, 助手 (10359565)
川前 金幸 山形大学, 医学部, 教授 (70254026)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / 骨再生 / HVJ-E / BMP / 骨形成 / 間葉系幹細胞 / ラット / HVJ enevelope ベクター / 同種移植 / HVJ envelopeベクター |
研究概要 |
我々はこれまでの実験で、BMP2遣伝子をアデノウィルスにより導入した問葉系幹細胞を、コラーゲンを足場として移植するラットの大腿骨欠損モデルを用いて良好な骨再生を得ることができた。しかしアデノウィルスは、導入効率が非常に高いという利点を有する一方、生体における毒性を否定できないため臨床応用には安全性の点において多大な問題を抱えている。安全な遺伝子導入法の開発、または遺伝子を用いずにいかに効率的に骨再生を誘導するかについての研究が必要であると考えた。HVJエンベロープ(HVJ-E)ベクターは、センダイウィルスの細胞融合活性を担う膜成分(エンベロープタンパク質)の活性を残したままウィルスの複製能を完全に不活化した非ウィルスベクターである。遺伝子を培養細胞(in vitro)や組織(in vivo)に直接トランスフェクションすることができると報告されており、in vivoとin vitro両方の手段を選択することが可能で、in vivoおよびin vitroの遺伝子、アンチセンスオリゴ、siRNA、タンパク質の導入が報告されている。しかしこれまでに、BMP遣伝子を細胞に導入して骨形成能に関する調査を行った報告はない。今回我々は理化学研究所より提供いただいたPmmBMP4を大腸菌にてプラスミド増殖し、BMP-4 cDNAを得た。ベクターとしてHVJ Envelope vector kit(Genom ONE series,石原産業株式会社)を使用した。HVJ-E内に、BMP4c-DNAを封入してHVJ-Eベクターとし、融合タンパク質の膜融合活性を利用して組織に分子を導入した。作成したHVJ-Eベクター懸濁液をラット大腿部筋肉内へ投与した。投与後2,4週の時点で軟X線撮像を行った。5例いずれも骨形成はみられず、組織学的にも骨形成はなかった。骨形成が誘導できなかった原因として、1)HVJ-Eベクターのin vivoトランスフェクションの際の導入効率、2)ベクターの投与ルートの問題、3)実際に遺伝子導入に反応して骨形成を行う間葉系幹細胞の数が少なすぎる、もしくは反応する生物学的環現が不十分、が考えられた。今後更なる研究が必要である。
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