研究課題
基盤研究(C)
ラットにおける強度の全前脳虚血(10分)に選択的デルタオピオイドアゴニスト(DADLE)は効果がなく、軽度な脳虚血(6,8分)においてDADLEに保護効果があることがわかり、8分の虚血においてデルタオピオイド拮抗薬natrindoleはDADLEの保護効果を相殺したが、6分虚血においてnatrindoleはDADLEの保護効果を相殺するだけでなく逆に悪化させた。この結果からデルタオピオイド受容体刺激は軽度脳虚血においてのみ保護効果を有することがわかった。しかしながらデルタオピオイド受容体遮断が非常に弱い脳虚血に対して脳障害を悪化させるのか不明であり、昨年度はこのメカニズムを内因性オピオイドの関与も踏まえ検討した。虚血前にnatrindoleを投与することによりデルタオピオイドレセプターをブロックしておくと軽微な脳虚血負荷を与えた場合脳障害を増悪させた。これは内因性デルタオピオイドアナログをブロックしたためと考えられ、デルタオピオイド受容体は内因性脳保護に関与していることが示唆された。また本年度はnatrindoleそのものの中枢神経毒性が懸念されたため、虚血負荷の無い場合のnatrindoleの中枢神経毒性について検討した。結果、中枢神経毒性は無いことが分かった。以上の結果ををまとめNeurosci Lett、Br J Anaesthに発表した
すべて 2007 2005 2004
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (2件)
Neurosci Lett 414
ページ: 242-6
Br J Anaesth 99
ページ: 538-46
Neurosci Lett. 414
ページ: 242-246
ページ: 538-546