研究課題/領域番号 |
16591566
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 (2005) 東京女子医科大学 (2004) |
研究代表者 |
上園 晶一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (10291676)
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研究分担者 |
小田 秀明 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (40214142)
近藤 泉 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (80170421)
山縣 克之 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10328461)
小森 満 東京慈恵会医科大学
小森 万希子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (60178332)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 肺高血圧 / 核酸医薬 / 血管リモデリング / 核内転写因子 / NF-κB / Egr-1 / モノクロタリン / リモデリング / 炎症 |
研究概要 |
本研究の目的は、「モノクロタリンを用いた実験的肺高血圧ラットモデルにおいて、炎症反応をつかさどる核内転写因子NF-κBを阻害すれば、肺血管リモデリングを阻止し、肺高血圧への進展を防ぐことができる」という仮説の検証である。前年度の実験によって、この仮説を検証することができたので、今年度は、別の核内転写因子であるEgr(Early growth response)-1を対象にして、Egr-1に対するおとり型核酸医薬(デコイ)を、HVJ-Eベクターによって細胞内に導入し、遺伝子発現レベルで特異的に抑制した。実験の結果、以下の結論を得た。 1.モノクロタリン投与前にEgr-1デコイを投与した群においては、肺高血圧や肺血管閉塞病変の程度が、コントロール群と比較して有意に減弱した。 2.一方、Egr-1のスクランブルデコイ投与群においては、肺高血圧や肺血管閉塞病変の程度は、コントロール群と比較して変化しなかった。 以上より、Egr-1デコイは、モノクロタリン誘発肺高血圧の治療に有効であると結論した。 この実験の結果は、肺血管閉塞病変をともなう肺高血圧の病態生理において、肺血管における炎症反応が重要な役割を果たしており、炎症反応を抑制することが、肺血管リモデリングの進展を阻止するという点で、肺高血圧治療のターゲットになりうる、ということを示唆する。具体的には、炎症反応カスケードの上流に属する核内転写因子のNF-κBやEgr-1が良い標的となる。
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