研究課題/領域番号 |
16591610
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
矢尾 正祐 横浜市立大学, 医学研究科, 準教授 (00260787)
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研究分担者 |
中井川 昇 横浜市立大学, 附属病院, 準教授 (00237207)
長嶋 洋治 (長嶋 洋冶) 横浜市立大学, 医学研究科, 準教授 (10217995)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 腎癌 / ADFP / 遺伝子発現 / マイクロアレイ解析 / リアルタイムPCR / VCAM1 / 予後 / NNMT |
研究概要 |
腎細胞癌は生物学的特性の全く異なる複数の腫瘍亜型から構成されていることが明らかになりつつある。我々はこれまでにマイクロアレイ解析を用いて、最も頻度の高い淡明細胞型腎癌で高発現している遺伝子群を100ヶ以上抽出してきた。それらの中でadipose-differentiation related protein (ADFP)が、淡明細胞型で特異的に高発現していることをreal-time PCR法、免疫染色法で確認した。今回この遺伝子の発現レベルをreal-time PCRで定量し、淡明細胞腎癌の臨床病理および患者予後との関係の詳細について検討した。ADFPは正常腎ではほとんど発現が検出されず、一方腫瘍では発現が亢進すること、また腫瘍のgrade, stageが低い群で発現が高く、それらが上がるにつれて発現量が落ちていた。またADFPはVHL/HIFの下流で転写調節をうけていると考えられるが、それを裏付けるように、VHL変異(-)群に比べ、変異(+)の淡明細胞腎癌で発現量が有意に高かった。さらにADFP高発現群は単変量、多変量解析で有意に予後良好であった。VHL/HIFの下流に存在するADFPは、淡明細胞腎癌の有用な診断・予後マーカーの一つになりうると考えられた。引き続き淡明細胞型で高発現しているもう一つの遺伝子としてVCAM1も同様にreal-time PCR法で発現レベルを検出、患者の臨床病理像との詳細な関係について調べた。VCAM1は淡明細胞腎癌の初発時無症状群、low stage, low grade,脈管浸潤(-),VHL変異(+)群で発現レベルが有意に上昇していた。さらに高発現群で有意に根治切除後の再発頻度が低いことが多変量解析で明らかとなった。このことからVCAM1は術後再発を判定する良い指標になるものと考えられた。さらに今回の研究で我々は様々な細胞組織型を含む腎癌約500例からなるcDNA poolを作成した。このcDNA poolを用いて、腎癌の組織型特異的な発現遺伝子、再発や予後と関連する重要な新規遺伝子群の定量的発現解析、臨床諸因子との詳細な関係の解析を系統的に進め、これらの遺伝子の重み付けの定量化と、遺伝子発現解析による再発、予後予測モデルを構築予定である。
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