研究課題/領域番号 |
16591616
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
八木沢 隆 (八木澤 隆) 自治医科大学, 医学部, 教授 (80167692)
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研究分担者 |
安士 正裕 自治医科大学, 医学部, 助手 (70348019)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 多発性嚢胞腎 / 尿細管上皮 / 結石形成 / Chloride channel / NADC-1 / クエン酸 / CFTR / 尿細管上皮細胞 / NaDC-1 |
研究概要 |
1.実験嚢胞腎における嚢胞形成と物質輸送チャンネル 腎嚢胞モデル(薬剤:Diphenylthiazide使用)を作成し、嚢疱形成の進展と最近同定されたクロライド輸送を担う腎内クロライドチャンネル(CLC-K)の発現を検討した。嚢胞形成に伴いCLC-Kの発現は減弱し(northern blot analysis)、嚢胞腎(上皮細胞)のbasolateral sideにおける染色性は低下した(免疫組織染色)。CLC-Kは嚢胞形成に関与し、この発現低下が嚢胞形成の一要因であることが示された。 2.クエン酸による嚢胞形成抑制効果 クエン酸の同時投与により嚢胞形成は有意に抑制され(NIH image analysis)、また腎内CLC-Kの発現が増強することが観察された。クエン酸はCLC-Kの発現を増強することにより嚢胞形成を抑制することが示唆された。 3.嚢胞腎における結石形成の機序に関する検討 実験嚢胞腎ラットをモデルに研究を進め、以下のような成績を得た。 (ア)嚢胞腎は正常腎に比較し、結石誘発物質(ethylene glycol)に過度に反応し、結晶形成が容易に生じた。 (イ)結石形成に関与する高分子物質(osteopontin)の発現は嚢胞腎において増強し、嚢胞上皮細胞内に多量に存在することが認められた。 (ウ)嚢胞上皮細胞におけるNaDC-1のapical sideへの局在変化を認めた。 (エ)嚢胞腎では低クエン酸尿が認められた。 (オ)クエン酸の投与により結晶形成は抑制された。 (カ)クエン酸により腎内CLC-Kの発現増強の他、osteopontinの発現低下もみられた。 4.以上の結果はCLC-Kの発現低下による尿細管上皮の分泌亢進は嚢胞形成の主要な要因であり、またNaDC-1のapical sideへの局在変化によってもたらされる低クエン酸尿は嚢胞腎におけう結石形成の重要な要因であることを示すものと考えられた。クエン酸はCLC-Kの発現を正常化し、また、osteopontinの発現を低下させることなどにより、嚢胞形成、結石形成を抑制することが示唆された。
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