研究課題/領域番号 |
16591620
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
大東 貴志 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (80185371)
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研究分担者 |
村井 勝 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90101956)
中島 淳 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (10167546)
大家 基嗣 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (00213885)
宮嶋 哲 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90245572)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 前立腺癌 / アンドロゲン受容体 / 細胞周期 / ビタミンE |
研究概要 |
アンドロゲン応答性前立腺細胞株LNCaPおよびLNCaPアンドロゲン枯渇下で培養しクローニングしたアンドロゲン不応性増殖株(LNCaP-AI)をAR発現前立腺株として用いた。ARの配列を元に3`側に2塩基のオーバーハングを持つ21〜22塩基の2本鎖siRNAを複数作成した。LNCaPに対して2本鎖siRNAを導入したところARの発現の減弱が見られたが、細胞増殖に関しては期待された効果は得られなかった。導入効率の低さが影響していると考えられ、血清存在下、無血清下、さまざまな添加物質、electroporationによる導入も試したが満足すべき結果は得られなかった。これに対して、ARの各エクソンの転写開始点にに対するantisense oligonucleotide(AS)を作成したところ、特にエクソン5に対するASでは有意にAR陽性細胞の増殖を抑制した。この抑制はAR非発現細胞では見られなかった。ARの下流の細胞内シグナルに対しては、前立腺癌の予防薬として注目されているビタミンEの誘導体であるvitamin E succinate(VES)が、ARを抑制しmini・chromosome maintenance(MCM)遺伝子やCdc45の発現を抑制することにより、細胞がG1 arrestになることが示された。さらにタンパクレベルでの解析ではRbのリン酸化やCylinD1の発現が抑えられた。AR発現をASで抑制すると同様の細胞周期への影響が見られたため、VESによる増殖抑制はARを介して行われている可能性が示された。一方、G2 arrestを引き起こすパクリタキセルのような抗癌剤と併用することにより抗腫瘍効果の増強が見られた。またヌードマウスに移植したLNCaPに対してVESとパクリタキセルの併用効果が示唆され、現在確認している。
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