研究課題/領域番号 |
16591640
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
中村 和人 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (60332558)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | FSHレセプター / LHレセプター / splice variant / betaglycan / サブトラクションクローニング |
研究概要 |
正常月経周期を有する婦人の卵巣内には、ヒトLHレセプター(hLHR)とそのスプライスバリアントでありexon9を欠損したLHR(exon9)の存在を確認した。LHR(exon9)は、in vivoではその機能の詳細1な検討は行えないため、in vitroの系つまり293cellにトランスフェクションして実験を行った。その結果、LHR(exon9)の発現によりFSHレセプター(FSHR)と、LHR共に細胞膜表面への発現が抑制されることが明らかになった。そのメカニズムとして、LHR(exon9)がFSHRあるいはLIIRと結合することにより、細胞膜表面に到達することなくライソゾームに運ばれて分解されることによると考えている。さらにLHR(exon9)の月経周期での発現パターンを調べてみた。その結果、月経周期の10日目頃よりLHR(exon9)の発現が始まり、増加した。さらに排卵期を契機に増加が亢進して月経周期の20日目前後にピークとなった後、減少した。このことが実際の卵巣内でも当てはまるなら、排卵期にはFSHRの発現を、黄体後期ではLHRの発現を抑えることにより卵巣の機能調節に、LHR(exon9)が直接関与していることになる。 さらにLHR(exon9)の機能について、検討を加えた。その結果、LHR(exon9)は細胞膜表面に発現することなく細胞内に存在することが明らかになった。細胞内でmRNAが翻訳されてタンパクが合成された後、3次元構造の変化や糖鎖の付加などの二次修飾が施される。この過程にはシャプロンという蛋白が関与していると言われている。LHR(exon9)の機能を調べる過程で、シャプロンの中でもGRP78との結合が減少していることが新たに判った。
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