研究課題/領域番号 |
16591745
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 美保 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (50252242)
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研究分担者 |
礒田 治夫 (磯田 治夫) 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (40223060)
伊藤 逸毅 名古屋大学, 医学部, 講師 (10313991)
野寄 清美 国立大学法人浜松医科大学, 医学部, 助手 (30343198)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 斜視 / 上斜筋麻痺 / 内視鏡下副鼻腔手術 / 内直筋断裂 / MRI / 外眼筋 / 外転神経麻痺 / デュアン症候群 |
研究概要 |
1)内視鏡下副鼻腔手術による眼窩内壁損傷では、内直筋が断裂することによって、内転が制限される。患者は受傷直後から複視に苦しむだけでなく、大きな斜視角のために外見上にも問題を残す。斜視手術による眼位の改善が試みられるが、必ずしもその結果は良好ではない。確立された術式はなく手術時期についても明確にはなっていない。術式としては、断裂した内直筋を利用する方法と、上下直筋の移動術術後長期間経過すると、眼窩内の癒着も進行すると考えられる。そこで、より効果的な術式と手術時期を検討するために、以下の検討を行った。内直筋損傷患者に2名に対して、シネモードMRI撮影を行った。内直筋の形状だけでなく、眼窩組織と眼窩骨折部との関係をみることによって、周囲との癒着の程度を把握した。2名の患者に対して、外直筋後転術および外直筋と上下直筋の縫合術を行った。術前のシネモードMRIにて、眼窩組織の癒着が少なく受傷から手術まで短期間であった症例では、正面での単一両眼視を獲得し、満足できる手術結果が得られた。それに対し、受傷から手術までの期間が長く、眼窩組織が眼窩内壁に強く癒着していた症例では外見上の改善は得られたものの、単一視可能な範囲はきわめて狭かった。過去に報告された8症例とこの2症例をあわせて、術後の改善に関係すると思われる複数の因子について検討した。その結果、正面での単一両眼視をえた6例の手術までの平均期間は5.4ヶ月であったのに対して、術後経過の不良な4例は手術までの平均期間は16.5ヶ月であった。また、MRIは術後結果を予測するのに役立つと思われた。 2)上斜筋麻痺と診断された患者で、健眼の上斜筋の大きさを正常成人のものと比較したところ、上斜筋麻痺患者では正常人に比較して、上斜筋が大きいことが明らかになった。上斜筋の形態の左右差あるいは左右の比を求める場合には、この点に注意が必要であると思われた。
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