研究課題/領域番号 |
16591793
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形成外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
細川 亙 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20181498)
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研究分担者 |
矢野 健二 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (40174560)
久保 盾貴 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00362707)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 末梢神経再生 / 坐骨神経 / cyclin-dependent kinase inhibitor p21 / Rho-kinase inhibitor / fasudil / Slit-Robo / 顔面神経 / slit / growth cone / 反発因子 / in situ hybridization / radial growth / neurofilament |
研究概要 |
中枢神経に比べ末梢神経の回復能力は有意に優れていることはよく知られている。それにもかかわらず末梢神経損傷後、完全な機能回復を得られる症例はほとんど無い。この問題を解決する目的で、我々は末梢神経系にのみ存在するシュワン細胞に着目し、マイクロアレイ法を用いて、マウスの末梢神経(坐骨神経)切断後の遠位側神経において(シュワン細胞において)有意に高く発現、あるいは逆に発現抑制される約500の神経再生候補遺伝子群を同定した。これらのなかからいくつかの候補遺伝子をピックアップし、機能解析を行った。本研究期間中に得られた主な成果は以下の通りである。1.軸索伸長阻害因子Rhoシグナル系の下流に位置するRho kinase阻害因子であるp21遺伝子欠損マウスにおいて坐骨神経損傷モデルを作成、解析した結果、p21遺伝子は軸索周径の回復を促していることが明らかになった。その機序として、ニユーロフィラメントの過度のリン酸化をp21遺伝子が抑制するというものが考えられた。2.Rho-kinase阻害因子であり、また現在既に他領域で臨床使用されている薬剤であるfasudilをラット腓骨神経損傷モデルに対し、局所及び腹腔内投与したところ、有意な機能回復の促進が認められた。3.軸索ガイダンス・キューとして神経再生に関与することが知られているSlit-Roboシグナル系に位置する遺伝子群の発現動態を、in situ hybridization法により解析した。神経損傷後、slit1遺伝子は顔面神経核及び末梢シュワン細胞において共に発現上昇するのに対し、slit2遺伝子は顔面神経核で発現減少、シュワン細胞で上昇することが明らかとなった。
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